寄合[語句情報] » 寄合

「寄合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寄合の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
《しぼ》ましそうに寒く吹いた。 ある日農場主が函館《はこだて》から来て集会所で寄合うという知らせが組長から廻って来た。仁右衛門はそんな事には頓着《とんじゃく》....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ですから。またと云っちゃ竜爪山へでも行かなきゃならない。そうすりゃ、まるで天狗が寄合いをつけるようです。」 「余計な事を言わんで、簡単に申せ。」 と今の諧謔に....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
自然に科学的方面の発達を来たした。また農業に発した強い国家意義と狩猟生活の生んだ寄合評定によって、強大な政治力が養われ今日、世界に雄飛している民族は、すべて北種....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
とまた寄った。 （何の車？） （火の車、） （火の車がどうした。） とちょうど寄合わせた時、少し口惜いようにも思って、突懸って言った、が、胸を圧えた。可厭なそ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
は遊びに来ましたけれど、誰も友達を、自分の内へ連れて行った事はありませんでした。寄合って、遊事を。これからおもしろくなろうという時、不意に母さんがお呼びだ、とそ....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
う体なのが一棟ある。 町中が、杢若をそこへ入れて、役に立つ立たないは話の外で、寄合持で、ざっと扶持をしておくのであった。 「杢さん、どこから仕入れて来たよ。」....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
家へ坐りましたが、街道一の家繁昌、どういたして早やただの三蔵じゃあございません、寄合にも上席で、三蔵旦那でございまする。 誰のお庇だ、これも兄者人の御守護のせ....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
が、水筋を這い廻る――空は、と見ると、覆かかるほどの樹立はないが、峰が、三方から寄合うて、遠方は遠方なりに遮って、池の周囲と同じ程より、多くは天を余さぬから、押....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
に越さなくなりまして、年一年、その寂れ方というものは、……それこそまた、猿どもが寄合場になったでございます。 ところで、峠の茶屋連中、山家ものでも商人は利に敏....
「諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
売ったものです。近頃では北斎以後の画家として仏蘭西などへ行くそうです。奇人連中の寄合ですから、その頃随分面白い遊びをやったもので、山門で茶の湯をやったり、志道軒....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
膚にしっかと着けたり。学校の教師朋友などが送別の意を表して墨画の蘭竹または詩など寄合書にしたる白金布の蝙蝠傘あるいは杖にしあるいは日を除け、道々も道中の気遣いを....
「昔のことなど」より 著者:上村松園
いう盛況でした。その頃松年塾は斎藤松洲という人が塾頭でしたが、大会の翌日塾で皆が寄合って出品画の噂に花が咲いてるのを聞いていますと、塾頭が「若い者のうちではやっ....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
られた墓のごとき屋根の下には、子なき親、夫なき妻、乳のない嬰児、盲目の媼、継母、寄合身上で女ばかりで暮すなど、哀に果敢ない老若男女が、見る夢も覚めた思いも、大方....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
人居て、車夫が一人、女中が三人。但しまだ独身であるから、女は居ても何となく書生が寄合ったという遣放しな処があって、悪く片附かない構の、秘さず明らさまなのが一際奥....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
表も裏も黒山のような人だかりだろうじゃありませんか。 晴の勝負でさ。じりじりと寄合って呼吸が揃ったから颯と引くと、ハッケもノコッタもあったもんですか。 火の....