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寄合う
「寄合う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寄合うの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
《しぼ》ましそうに寒く吹いた。
ある日農場主が函館《はこだて》から来て集会所で
寄合うという知らせが組長から廻って来た。仁右衛門はそんな事には頓着《とんじゃく》....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
た上に一年幾らかの給金が貰える。なにを云うにも苦しい世帯ですから、親子がめでたく
寄合う行末を楽みに、まあ/\我慢しているというわけでした。どの人も勿論そうでしょ....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
皆が指折数えて浮き立つ。彼方の村には太鼓が鳴る。此方の字では舞台がけ。一村八字、
寄合うて大きくやればよさそうなものゝ、八つの字には八つの意志と感情と歴史があって....
「苦しく美しき夏」より 著者:原民喜
にふりむけたくなるのだ……。 今、あたりは奇妙に物静かだった。いつも近所合壁の
寄合う場所になっている表の方の露次もひっそりとして人気《ひとけ》がなかった。それ....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
が、水筋を這い廻る――空は、と見ると、覆かかるほどの樹立はないが、峰が、三方から
寄合うて、遠方は遠方なりに遮って、池の周囲と同じ程より、多くは天を余さぬから、押....
「大塚楠緒子」より 著者:長谷川時雨
おんな》ばかりで、それも年若い美しい方たちが重《おも》でした。 美しい方たちの
寄合うなかでも、何時《いつ》までも忘れぬ印象をとめているという方は、さてすくない....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
れば、一族の重臣格は、招かずとも、すぐこれへつめかける。――そして御池殿の広間に
寄合う。――とくに今日は沼のようなおもくるしい一日だった。 あの師直が、 「世....
「四谷怪談異説」より 著者:岡本綺堂
いるばかりか、その奉公している屋敷内の稲荷の社に日参して、一日も早く夫婦が一つに
寄合うことが出来るようにと祈願していた。それが主人の耳にもきこえたので、主人も大....