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「寄生虫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寄生虫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
ろか草一本生えていない荒涼たる風景を呈していた。生き残った人間と、わずかの家畜と寄生虫とだけが地底にもぐりこんで種を全うした。 今も言った十九時過ぎのことだっ....
とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
……こりゃあ。切断のために出来た浮腫じゃあないよ。君達は、あのフィラリヤって言う寄生虫のために淋巴管が閉塞がれて、淋巴の欝積を来した場合だとか、或は又、一寸した....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
鉢をいじる人は花鋏の人よりもはるかに人情がある。彼が水や日光について心配したり、寄生虫を相手に争ったり、霜を恐れたり、芽の出ようがおそい時は心配し、葉に光沢が出....
田舎教師」より 著者:田山花袋
たが、十二指腸虫は一疋もいず、ベン虫の卵が一つあったばかりであった。けれどこれは寄生虫でないから害はない。ふつう健康体にもよくいる虫だと医師はのんきなことを言っ....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
日蔭者と肩身を狭く謙り下らずとも、公々然として濶歩し得る。今日の文人は最早社会の寄生虫では無い、食客では無い、幇間では無い。文人は文人として堂々社会に対する事が....
映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
た気分は実を言うとあらゆる芸術批評家の腹の底のどこかにややもすると巣をくいたがる寄生虫のようなものである。そうして、どういうわけか、これは特に映画批評人という人....
破片」より 著者:寺田寅彦
から出たものではなくて、猫が落としたものらしい。 長年猫を飼っているが、こんな寄生虫を見るのははじめてのことである。 自分の頭から背中から足の爪先までが急に....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
、その又下働きのようなものに成り下っている。風呂の釜たきの牛沼雷象と同格、教会の寄生虫なみに扱われていた。 世良田摩喜太郎の政治的手腕によって、藤巻公爵を会長....
貞操問答」より 著者:菊池寛
ことですけれど、貴女は不思議ですわね。専門教育をお受けになったくせに、よくこんな寄生虫的な生活がお出来になるのですね。」と、(つまり、貴女は教育があるのに、人の....
話の種」より 著者:寺田寅彦
内で外套膜腔の中に奇妙な細長い虫のようなものが見出された事があるので、昔は一種の寄生虫だろうと考えられていた。ところがだんだん研究してみると、驚くべし、これは生....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
造作もなく、手をさし入れ、本当に尻から「みみず」を引き出して道の上に投げ出した。寄生虫なのだ。 「おもしろい、おもしろい」 芳正君は手をたたいて笑った。 こ....
海豚と河豚」より 著者:佐藤垢石
うだ。 この猛毒が一番に多量に入っているのは、河豚の胸鰭の下の皮膚についている寄生虫である。これを蝶々と言っている。河豚の皮膚と同じ灰色であって、大きさは犬の....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ょになってあばれます。 お褒なさっても、 悪口を仰ゃっても、 御尤だと申します。寄生虫 (諛ふ如く、物欲しげに。) お前方、元気な、真木を背負った男や、 御....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
です」 蟹は眼を見張って 「ゴロツキって、何だ? 何類の動物だ? 」 「それは寄生虫です」 「そいつを、鋏で殺してやろか? 」 「そら、あなたの暴力論が出た!....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
にはまったく物貰いのような意味に変ってしまいました。所属の村落都邑からは、厄介な寄生虫であるかの如く擯斥せられます。それでも彼らは相変らず辛抱して、どこまでも身....