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寄留
「寄留〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寄留の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
ぱいに成ってよく寝られなかったと書いてよこした。彼女はまた弟達の様子をも書き、今
寄留届を認《したた》めたところだから一寸《ちょっと》その序《ついで》にこの知らせ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
の怪異 唐の判官を勤めていた李※という人は、高陵に庄園を持っていたが、その庄に
寄留する一人の客がこういうことを懺悔した。 「わたくしはこの庄に足を留めてから二....
「画の悲み」より 著者:国木田独歩
もなく自分も志村も中学校に入ることとなり、故郷の村落を離れて、県の中央なる某町に
寄留することとなった。中学に入っても二人は画を書くことを何よりの楽にして、以前と....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
のものであるが、東京裁判所からの通知を伝えに来たことを告げ、青山半蔵がここの家の
寄留人であるかどうかをまず確かめるような口ぶりである。さてはとばかり、お隅はそれ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
》み、どの辺の山路にはムラダチが生えているということをまで心得ている、かの知善院
寄留の青嵐居士のよそながらの斡旋《あっせん》が、大きに与《あずか》って力あるので....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
もあるが、ドコか意気の合うところもあるし、なんにしても、女王と立ててあるところに
寄留をしていれば、主人でないまでも、家主であるから、これに服従、と言わないまでも....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
うが、どうなっているのだろう。もしそとでできるのならやって置いてくれ。また、僕の
寄留地などもこの際きめて置いたら都合がよかろう。 * 堀保子宛・明治四十....
「海亀」より 著者:岡本綺堂
る宵にこんな話をはじめた。 そのころ、僕は妹の美智子と一緒に、本郷の親戚の家に
寄留して、僕はMの学校、妹はA女学校にかよっていた。僕は二十二、妹は十八――断っ....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
みると、あのお安という気違いじみた女は、藤沢在に住んでいる伝八という百姓のうちに
寄留して、近所の子供や若い衆に浄瑠璃などを教えている、伝八の女房の姪だということ....
「肌色の月」より 著者:久生十蘭
「栂尾ひろ子……プロではありませんが、絵描きの部類です。本籍は和歌山……東京に
寄留しています。東京の住所を言いましょうか」 「ご随意に」 「世田※谷区深沢四十....
「髪」より 著者:織田作之助
げて丸刈りになった。そしてその夜私は大阪市内の親戚の家に泊った。私は点呼の訓練は
寄留地の分会で受けたが、点呼は本籍地で受けねばならなかった。 点呼令状によれば....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
で、その原稿の使で榎本君は編集局へたびたび来た。その当時、榎本君は桜痴居士の家に
寄留して、一種の書生のような形で先生の用も勤め、傍らに歌舞伎座の作者部屋に出勤し....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
るときは、これに相当せる年月の間、その社中に加わりて眠食することを得るなり。その
寄留の間は一切、長老の指揮に従わざるを得ず。長老は坊長として選挙せるものなり。 ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
一カ月三円ないし五円くらいなりという。仏山号の着せし岸は植民州と名づけ、外国人の
寄留地にして洋館並立す。その州外に着するや、岸頭にわかに市を成し、その声囂々たり....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
で出してくれと言う。十銭出して地番を調査係で調べてもらって六度目に出すと現住地の
寄留届をしておらぬから、
寄留届をまず出してくれと言う。
寄留届を出すためにわざわざ....