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寄附金
「寄附金〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寄附金の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「酒中日記」より 著者:国木田独歩
ても多くは有名無実で、本気で世話を焼くものは自分の外に升屋の老人ばかり。予算から
寄附金のことまで自分が先に立って苦労する。敷地の買上、その代価《ねだん》の交渉、....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
の組織を見まするに、われわれの今日《こんにち》日本にあるところの孤児院のように、
寄附金の足らないために事業がさしつかえるような孤児院ではなくして、ジラードが生涯....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
学校にはいったのと同時頃に、高等小学校の坂本先生というのが、主として軍人の間から
寄附金を募って、講武館という柔道の道場を建てた。 軍人の子は大がいそこにはいっ....
「春昼」より 著者:泉鏡花
く目に浮ぶではないか。 かの新聞で披露する、諸種の義捐金や、建札の表に掲示する
寄附金の署名が写実である時に、これは理想であるといっても可かろう。 微笑みなが....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
のだ。 また、この罷工中のミディネット等が、胸に箱を下げてあちこちのキャフェへ
寄附金募集に歩くと、 「おい、そんなことをするよりゃ、往来をぶらぶらしろよ。」 ....
「都会地図の膨脹」より 著者:佐左木俊郎
地を住宅のために貸してそれで生活をして行こうと云う人達は、新道へ砂利を敷くための
寄附金を蒐めに奔走した。 部落内の農家へは、自作百姓の豊作と栄三と金平とが雨の....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
と、この二つのことを、ニーナは房枝にまもるように約束したのであった。その実、この
寄附金は、すべてニーナのふところから出たのであった。といっても、ニーナのお小遣か....
「或る部落の五つの話」より 著者:佐左木俊郎
なく何かの名誉職に就くことを望んでいたのだったが、今度の消防組の組織のとき多額の
寄附金によって初めて小頭になることが出来たのだった。彼は最早それだけで得意でなけ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
あった。一七九九年に約五十枚にわたる趣意書を発表し、会員組織にして、五十ギニーの
寄附金を出した者は永久会員として講演に列する入場券二枚をもらい、十ギニーの者は終....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
二階三階が立ち並んでいて、土地で羽振のよいのはその青楼の主人たちです。何かあると
寄附金などを思い切ってするのでしたから。お父さんはそんな土地で開業していられたの....
「明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
るのは番頭の負担で、湯屋の主人は一切関係しない事になっているのであるから、番頭も
寄附金を募らなければ遣切れないという理窟にもなる。花柳界に近い場所や、下町の盛り....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
(取次がその頃|私が始終|提げていた革の合切袋を鞄と間違えたと見える。)テッキリ
寄附金勧誘と感違いして、何の用事かと訊かしたんだ。ところが、そんなら立派な人の紹....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
それよりは江戸で一二といわるる大寺の脆く倒れたも仔細こそあれ、実は檀徒から多分の
寄附金集めながら役僧の私曲、受負師の手品、そこにはそこのありし由、察するに本堂の....
「妻」より 著者:神西清
「ごめん、僕はまだ何にも見当らないんだがね」と私は帳面をめくりながら言った、「
寄附金の受入控えはどこにあるの。」 「それは寄附申込書でわかりますわ。」 「そり....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
が事を決定する。国防献金ももはや問題とならない(但し恤兵事業等は郷党の心からなる
寄附金による事が望ましい)。 資産家特に成金を
寄附金の強制から解放し、彼らの全....