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「密告〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

密告の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
情婦を呼びたてる。そして聞き慣れない美しい声の持主というのはジロンド党員の陰謀を密告するために、わざわざカンヌから彼を訪れたのだといって、昨日以来面会を求めてい....
深夜の市長」より 著者:海野十三
のだった。それから僕の方をキッと睨んで、 「浅間さん、隠し立てをしたり、その筋へ密告したりすると、そのときはこのあたしが只じゃ置かないからネ」 といった。これ....
地中魔」より 著者:海野十三
なったまま、ひょっとすると死んだのだろうと噂されていた岩だったが……。 「ここに密告状が来ている」 総監は桐函の蓋をとって捜査課長の前に押しやった。その中には....
怪星ガン」より 著者:海野十三
命がけで、そこへ案内してくれました」 「そうか、ハイロがね。かれは途中でミネ君を密告しやしないかと、それを心配していた」 「そんなことはありません。ハイロ君はで....
火星探険」より 著者:海野十三
っ赤になって叫び、自分の空気服を叩いた。 「地球から来る者を警戒しろなんて、誰が密告したのですか。ぼくたちは、ごらんのとおり、何の武器も持っていない。またぼくた....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
のかね」白木の顔が、ちょっと硬くなった。 「これまでに、あのげじげじ牧師の手で、密告されて殺されたスパイが、もう五十何名とやらにのぼっているのよ」 「へえ、そう....
火薬船」より 著者:海野十三
、あの一件を嗅ぎつけたんだろうか。それとも、平靖号の乗組員が、こっちを裏切って、密告したんだろうか」 「さあ、どっちですかね。ねえ、ポーニンさん、ともかくも、そ....
獏鸚」より 著者:海野十三
ねた。ところが丁度僕が警察へ行っているときに名前を名乗らぬ不思議な人物から重大な密告の電話がかかっていた。『錨健次は、もとの指揮者江戸昌の命令で団員の誰かに刺し....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
し、もし強てそれを云うようであれば、半次の旧悪の数々とともに、彼の居所をその筋へ密告するからと脅迫したところから、半次は今はもうこれまでなりと思い、お千をくびり....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
んでいた。 お綾はその野末源之丞の許へ、小笠原金三郎の御落胤云々、と手紙を以て密告に及んだ。栴檀の木稲荷の絵馬売の老婆に託して、源之丞が射場通いの途中、密と手....
丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
て、髪の結びもみだれて、陰気この上もない挙動なのであった。何か村方の秘事について密告私訴するつもりではなかろうか。そういう風にも取れたのであった。 スーッと微....
素晴しい記念品」より 著者:大倉燁子
様子を探ってみたが別に変ったこともない。しかしどうも気になるので知り合いの刑事に密告した。それから間もなく家宅捜査が行われストーヴの中から燃え残りの薪を引き出す....
情鬼」より 著者:大倉燁子
云って、社宅の婦人達の反感を買い、何も知らない宮本氏へ夫人の不行跡を洗い立てて、密告した者さえあった。それがために宮本氏は憤死したとさえ伝えられているが、実際は....
蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
こんな事も申しましたの。私と武雄は深い関係があるのだと、結婚直後に何人かが文夫に密告したそうですの、私も見ましたが、文夫の本箱から出たという差出人無名の手紙にも....
恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
のです。拾って、ひろげて見ると、このグループの一人が書いたもので、それが上官への密告書であることを知りました。勿論、一雄の名も書いてあったそうです。彼はびっくり....