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密封
「密封〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
密封の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
るところへ、三庵《さんあん》の家の下男が、案内も請わず内庭先へ飛び込んでくると、
密封の一書を投げこみながら、そのまま急ぐようにせきたてました。 「すぐさまお運び....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
第三タンクに入れました。そこで永年貯蔵して置いたニシキヘビ消化液をタンクへ入れて
密封をすると、電動仕掛けで同心管――それは襞をもった人造胃腸なんですが、その胃腸....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
ゃあ。こいつは海流瓶だよ、まあビール瓶とよく似ているがね。この中へ葉書やカードを
密封して、人目につきやすいように、ほら、外側をこんな風にエナメルで着色して、海流....
「超人間X号」より 著者:海野十三
まってある」 そういって、別の戸棚をひらいた。そこには大きなガラスの器に厳重に
密封せられて、脳髄のようなものが保存されていた。 「これが、氷室君たちを悩ませ、....
「人造人間の秘密」より 著者:海野十三
持ち出すんだ」 「例のもの?」 「ほら、例のものだ。モール博士から預けられた例の
密封した二本の黒い筒を持ちだすのだ」 「うん、あれか。あんなものを持って逃げなけ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
。邸へ帰ると、彼女は自分の部屋へかけ込んで、手袋から彼の手紙を引き出すと、手紙は
密封してなかった。読んでみると、それはドイツの小説の一字一句を訳して、そのままに....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
はなかなか困難であった。 この金庫には三つの棚と二つの抽斗があって、棚の上には
密封したガラス罎がたくさんにならんでいた。その罎には無色の揮発性の物を貯わえてあ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
るようなもの、との奥様の御希望で、今朝、ごく近親者だけの対面をすませますと、蓋を
密封いたしましてございます」 「風巻先生に調べていただく必要があるのですが、奥様....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
凡骨の思慮のとどかぬ奇ッ怪事が、まま起るものでござります。内側よりカケガネをかけ
密封せられたる土蔵の中で、殺された男がございます。犯人は外へのがれた筈はありませ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
当日以来一ツしかなくなって、それは目下私のポケットにあるのですから、カギをかけて
密封した陳列室はいかに大なりといえども人間の忍びこむ方法はありません。さて、無人....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ことを明言しながら、みずから求めて死んでしまった。わたしは彼が死ぬまでその原稿を
密封しておいた。以下は彼の事件の草稿で、一八八五年の日付けになっていた。 私の....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
元あたりに、賊との内通者がありまして、そのような隠語を認めまして、その独楽の中へ
密封し、ひそかに門外へ投げ出し、その外界の同類の手に渡し、昨夜両人裏門にて逢い…....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
えない。 ラシイヌはいくらか不安になった。というのは一行の守り本尊の水晶の球を
密封した鉄の手箱をそのレザールが体に着けているからである。 ラシイヌは席から立....
「取舵」より 著者:泉鏡花
船体はやや傾斜を来して、吃水は著しく深くなりぬ。 俵はほとんど船室の出入口をも
密封したれば、さらぬだに鬱燠たる室内は、空気の流通を礙げられて、窖廩はついに蒸風....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
掣肘し得らるるわけだが、三元の世界即ち体に住む我らには線は障害とならないが、面で
密封したものの中に入れられる時は全く監禁せられる。しかし四元の世界に住むものには....