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密計
「密計〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
密計の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「未帰還の友に」より 著者:太宰治
わけであった。 僕は、その夜、僕の家へ遊びにやって来た君たちに向って、われらの
密計ことごとく破れ果てた事を報告し、謝罪した。けだし、僕たちの策戦たるや、かの吉....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
苦心熟慮の末、かつて雇傭してその心を知り抜いている忠僕と忠婢に、予《あらかじ》め
密計を語って、城外にてその櫃を受け取り、直ちにこれをゴルクム町の友人の家に護送す....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
うちしていることだった。それは、このおそるべき怪星ガンから、テッド隊が脱出する秘
密計画に、密接なつながりがあるのであった。 はじめ、帆村がテッド隊長に、三根夫....
「火薬船」より 著者:海野十三
に蹴上げたとき、ハルクは、うんとうなって、その場に悶絶してしまった。 彼等の秘
密計画がばれるのを、ひどくおそれているからのこの暴行ではあったが、それにしても、....
「便乗の図絵」より 著者:宮本百合子
ニュース)。しかし、その半面では西ヨーロッパと東ヨーロッパの対立を挑発し、また秘
密計画Xと金権活躍を公言して、弱小国の人民の意志の買いしめを宣言して憚らない。 ....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
しかるに後から知ってみれば、長州は薩州と聯合の約が出来て、今度は反対に幕布討伐の
密計が進行していたのだから、我藩等の如きにはさほど復讐戦をする考えはなかったので....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
る噴火口の火炎、熱狂せる南部、混乱せる西部、ヴァンデ地方に潜んでるベリーの公妃、
密計、陰謀、反乱、コレラ病、すべてそれらの事変の陰惨な騒擾《そうじょう》が思想の....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
怒り、手を貸した者を見つけ出して懲罰するためには労を惜しまなかった。フェリクスの
密計はたちまち発覚し、ド・ラセーとアガータは投獄された。この消息が耳に達したので....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
だが、こういう関係から玄鶯院もいつしか水藩の志士と往来するようになり、大老要撃の
密計にも、一味にとって最大の智恵《ちえ》ぶくろとして参与することとなった。 一....
「三国志」より 著者:吉川英治
る密書をしたため出した。 その日、孫権に召された周善は、張昭にも会って、審さに
密計を授けられ、勇躍して、夜のうちに揚子江を出帆した。 五百の兵はみな商人に仕....
「三国志」より 著者:吉川英治
隊の中につけてよこした。しかし、城中で二人を殺してしまうのは何でもない。かねての
密計はその後で行えるゆえ、懸念なく、城門を開き給え)と、したためてある。 夏侯....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
では敵わぬことはわかりすぎている。――ついにむなしく夜は明けてしまい、夜討ちの秘
密計画は不発に終ってしまったのである。白々と事なく明けた町を見て、ほっとしたのは....
「はつ恋」より 著者:神西清
た。 わたしの炯眼は、残念ながら自分の鼻の先までしか届かず、また折角のわたしの
密計も、誰ひとり瞞しおおせることはできなかったらしい。少なくともドクトル・ルーシ....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
郎以下の人たちが、城を開いて織田勢をいちどに招き入れると、両者のあいだに、万端の
密計がむすばれたようですから、お望みを達する日も、あと二日、それまでは敵にさとら....