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「密語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

密語の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
前の小僧が習わぬ経を読むもので、こうして無関心に繰返しているうちに、説明となり、密語となって巻舒《けんじょ》されることと思われます。 お角さんは、そのいわゆる....
陳情書」より 著者:西尾正
ました。そうして泪を流す事が彼等の睦事なのではないのでしょうか? 続けて語られた密語は最早や記憶には有りません。思わず赫《か》ッとなってスティックを握った儘、二....
三国志」より 著者:吉川英治
きものを酬うておやりになればよいでしょう」 謀士賈※は、何事か、侍臣を遠ざけて密語していた。 すると次の日。 城外に当る曹操の中軍へ、張繍がさりげなく訪ね....
私本太平記」より 著者:吉川英治
辺りより、内々の綸旨も賜わっておる儀なので」 彼の小声はつづいている。 その密語のうちには、日野蔵人のほか――花山院|師賢、烏丸|成輔、四条|隆資、日野|資....
私本太平記」より 著者:吉川英治
こかでは潮鳴りがする。 さっきからそこの二人は「ここなら人目の惧れもない」と、密語に時も忘れていた。葛原ヶ岡の下で、意外な邂逅を驚き合い、あれから俄に道をかえ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
―道誉どの。ちょっと」と追いすがって、彼を外の葦垣の蔭へ誘おうとした。そして胸の密語を急に※きかけそうに、その眼が挑んだ。 道誉はすぐさとった。――この公卿は....
私本太平記」より 著者:吉川英治
冶城にいて、その祖も同じ佐々木の末流だ。 「はて。ただ二人、あんな船の中で、何の密語を?」 彼は、おととい以来、道誉がとかく自分をよそに、清高ばかりを談合相手....
私本太平記」より 著者:吉川英治
から親しく引き継ぎをうけ、また何かと帝のおとりあつかいや将来についても、ひそかな密語を交わして別れた仲だ。 それだけに、道誉は、 「なに、召しをうけて?」 ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
からな」 「いろんなご報告がございます。どこかでご休息でも」 「いやいや、路傍で密語などしていると、かえって道行く兵に怪しまれる。歩きながら聞かしてもらおう。番....