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密謀
「密謀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
密謀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「食魔」より 著者:岡本かの子
打つ苦々しさ。 鼈四郎は肺腑を衝かれながら、しかしもう一度|執拗に夫人へ反撃を
密謀した。まだ五六日この古都に滞在して春のゆく方を見巡って帰るという夫妻を手料理....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
断召さる間敷候。堀|織部正殿恩顧の者共に候。 殿に筋違いの御恨み抱き、寄り寄り
密謀中のところを突き止め候間、取急ぎおしらせ仕候」 ふいっと対馬守の面には微笑....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
余燼はもうほとんど燃え尽きて、今ではごく弱くぼんやりと光っているので、私にはあの
密謀者たちが松明をほしがった訳がわかった。柵壁までの傾斜面を半分くらい下ったとこ....
「雑記帳より(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
素に分解してみると、割合に少数なエレメントで大抵の用を便じていることが分かる。「
密謀の集会」「大広間の評定」「道中の行列」これには大抵同じ土手や昭和国道がつかわ....
「竹本綾之助」より 著者:長谷川時雨
、狼藉《あわて》ふためいて興行主から中止されてしまった。それは太夫元がふと恐しい
密謀を洩れ聞いたので、前途のある玉之助のために、実入《みい》りのよい興行を閉場《....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
之丞の耳近くに密告いた。 「はッ、心得て御座りまする」 野末源之丞は池田出羽の
密謀を心得て、大急ぎで岡山に立還った。 七 野末源之丞の屋敷へ呼....
「荘子」より 著者:岡本かの子
位し諸国交通の衝路に当りつつ歌舞騒宴の間に説客策士の往来が行われ諸侯の謀臣と秘議
密謀するの便利な場所であった。 荘子が遜に連れられ洛邑の麗姫の館に来たのは夕暮....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
法当局を相手に闘われる英雄的な闘争と同時に行なわれた、小さな薄汚い、そして滑稽な
密謀に一瞥を投げてみようと思う。 エドモンズ夫人という官女があった。ブウス氏の....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
折だった。――明和二年の今から数えて八年前、京都で起こったあの騒動――竹内式部の
密謀が破れ、公卿十七家の閉門を見、式部は遠流、門人ことごとく罪科になって解決した....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
人を踊らすものは兵学者だ。まず、この禍いの根を刈るには鴻山のいうがごとく、阿波の
密謀をさぐり、その確証をつかんで、取りひしいでしまわなければならぬ。 こう気づ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
その吉報を聞きますわい。そうあればお手前もなおのこと、御短気をなされずに、阿波の
密謀が公となって、幕府よりお救いのある日をお待ちなさるがよい」 「ところが……」....
「三国志」より 著者:吉川英治
な顔いろを現したら、即座に斬って捨てんとひそかに剣を握りしめていた。 ふたりの
密謀を聞くと、李粛は手を打って、 「よく打明けて下すった。自分も久しく董卓を討た....
「三国志」より 著者:吉川英治
退がった。 「ははあ……。さては呉へまぎれ込んでいる蔡和、蔡仲から、何かさっそく
密謀が来たな」 と感づいたが、※沢は何げない態をつくろって、しきりと杯をあげ、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
おいでだったが、この年六月、御父の法皇がみまかられた後は、いちばい“北条討伐”の
密謀に積極的なお励みがみえていた。 常に何かの燃焼がなければ、あり余って、持て....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ノ宮は、一面に尊氏をのぞかんとし、一面、もっと大それたたくみを抱いて、着々、その
密謀をすすめているというのである。 宮には、御子がある。妃は北畠家の女で、御子....