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富貴
「富貴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
富貴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
ん》に秋山図を見たのは、荒れ果てた張氏の家でしたが、今日《きょう》はまたこういう
富貴《ふうき》のお宅に、再びこの図とめぐり合いました。まことに意外な因縁です」
....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
々の取米《とりまい》は決まっている。まして今の江戸の世界では武家よりも町人の方が
富貴《ふっき》であることは、客商売の廓の者はよく知り抜いている。たとい遊びの上に....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
だのである。 二十九 ○男金女土大に吉、子五人か九人あり衣食満ち
富貴にして―― 男金女土こそ大吉よ 衣食みちみち………… と歌....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
の古い文献に現われた茶の記録――物と心の争いについての道教徒の話――現今における
富貴権勢を得ようとする争い 第二章 茶の諸流 茶の進化の三時期――唐、宋、明の....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
父はこころざしの高い人物として、湘楚のあいだに知られて居りましたが、山林に隠れて
富貴栄達を望みませんでした。しかし沛国の劉という人とは親しい友達でありまして、そ....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
方々はよく御存じでございますまいが、千石以上のお屋敷となりますと、それはそれは御
富貴なもので、御家来にも用人、給人、中小姓、若党、中間のたぐいが幾人も居ります。....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
れて人家の軒にかけられた時、俄かに風趣を添うること幾層倍である。鮑の貝と虎耳草、
富貴の家にはほとんど縁のないもので、いわゆる裏店に於いてのみそれを見るようである....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
。「おまえは縁がなくて、わたしの茶をみんな飲まなかったが、少し飲んでも福はある。
富貴か、長寿か、おまえの望むところを言ってみろ」 娘は小商人の子に生まれ、しか....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
った後、世祖はかの案内者に恩賞をあたえようとしますと、その男は答えて、わたくしは
富貴を願いません。ただ、わが身の自在を得れば満足でありますと申し立てたので、答刺....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
て、お前の筆端には自殺を楽むような精神が仄見える。家計の困難を悲むようなら、なぜ
富貴の家には生れ来ぬぞ……その時先生が送られた手紙の文句はなお記憶にある…… 其....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
輪島で遊女のつとめをする事。この高浜は、盆前から夏一杯、入船出船で繁昌し、一浦が
富貴する。……その頃には、七尾から山|越で。輪島からは海の上を、追立てられ、漕流....
「迷信解」より 著者:井上円了
、辛抱して倹約するがよし、知識を得ようと思わば、学問を勉強するがよい。そのほかに
富貴、知識を求むる道はない。また病気をいとうならば、平素衛生に注意し、長寿を願う....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
があったから、もし些かでも野心があったらドンナ方面にでも活躍出来たのである。が、
富貴顕栄を見る土芥に等しく、旧外国語学校廃止後は官報局の一属僚を甘んじて世の栄達....
「大田垣蓮月尼のこと」より 著者:上村松園
も、内に滔々たる勤皇の大志に燃えながら、その行いは極めて女らしく、名利を求めず、
富貴を望まず、自詠の歌を書き、陶器を焼いて生活の資に充て、他に齎すところ厚く、自....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
、ことごとく幸福を全うせしむることあたわず、いかなる仁君ありて法律を設くるも、貧
富貴賤の人をして、ことごとく同等同量の福利を得せしむることあたわず、必ずや一方に....