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寛
「寛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十円札」より 著者:芥川竜之介
るのは語学的天才のためばかりではない。粟野さんはいかにも長者《ちょうじゃ》らしい
寛厚《かんこう》の風を具《そな》えている。保吉は英吉利語の教科書の中に難解の個所....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
上げながら、「やあ」と柔《やさ》しい声で会釈《えしゃく》をした。私はかすかな心の
寛《くつろ》ぎを感じて、無言のまま、叮嚀《ていねい》にその会釈を返しながら、そっ....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
の推薦で、新知《しんち》百五十|石《こく》に召し出されたのであった。
ところが
寛文《かんぶん》七年の春、家中《かちゅう》の武芸の仕合《しあい》があった時、彼は....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
ない。――斉広は、何か用が出来たのかと思ったので、煙管《きせる》をはたきながら、
寛濶《かんかつ》に声をかけた。
「何用じゃ。」
「ええ、宗俊《そうしゅん》御願が....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
とんど手柄顔《てがらがお》にこう云った。自分も安心をしなかったにしろ、安心に近い
寛《くつろ》ぎを感じた。それには粘液の多少のほかにも、多加志の顔色や挙動などのふ....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
も》し又多少でも僕等の間に不評判になっていたとすれば、それはやはり同室だった菊池
寛の言ったように余りに誰にもこれと言うほどの悪感を与えていないことだった。………....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
元和《げんな》か、
寛永《かんえい》か、とにかく遠い昔である。
天主《てんしゅ》のおん教を奉ずるも....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
が許されるとすれば、気の毒なくらい真率であった。従って、彼は彼等に対しても、終始
寛容の態度を改めなかった。まして、復讐の事の成った今になって見れば、彼等に与う可....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
とになりました。しかも後《のち》に考えれば、加え過ぎたのでございまする。多門には
寛《かん》に失した代りに、数馬には厳に過ぎたのでございまする。」
三右衛門はま....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
を解いて、彼に広い国外の自由の天地を与えるのは、到底《とうてい》彼等の忍び難い、
寛大に過ぎた処置であった。彼等はまず彼の鬚《ひげ》を、一本残らずむしり取った。そ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
悪なるものの存在しない為に懲罰と云う意味も失われるから、罪人に対する我我の態度は
寛大になるのに相違ない。同時に又自由意志を信ずれば責任の観念を生ずる為に、良心の....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
俊
寛《しゅんかん》云いけるは……神明《しんめい》外《ほか》になし。唯《ただ》我等が....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
自分は菊池
寛と一しょにいて、気づまりを感じた事は一度もない。と同時に退屈した覚えも皆無であ....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
った、或は与える才能に乏しかった、と云う事実を指したのであろう。この意味では菊池
寛も、文壇の二三子と比較した場合、必しも卓越した芸術家ではない。たとえば彼の作品....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
チンダルが鋭く批評したのに、「ファラデーは礼拝堂の戸は開けっぱなしで(open)
寛大にして置くが、実験室の戸は出入がやかましく厳重である(closed)」と言っ....