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寝る
「寝る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寝るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
、やや声を低めて、あざわらうような調子を出した。
「わたしこう言ったの。わたしの
寝る部屋《へや》は、あの大路面《おおじめん》の檜垣《ひがき》のすぐそばなんですが....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
ぽれ」をうたうことは滑稽《こっけい》にも彼には勿体《もったい》ない気がした。
「
寝るが極楽。
寝るが極楽………」
玄鶴は何も彼も忘れる為に唯ぐっすり眠りたかった....
「影」より 著者:芥川竜之介
の中には彼女のほかに、誰も人のいる理由はない。もしいるとすれば、――いや、戸には
寝る前に、ちゃんと錠《じょう》が下《おろ》してある。ではこんな気がするのは、――....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
女の心をつれて行った。お蓮はあの賑かな家《うち》にいた時、客の来ない夜は一しょに
寝る、白い小犬を飼っていたのだった。
「可哀《かわい》そうに、――飼ってやろうか....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
何も夜伽ぎをするからって、今夜に限った事じゃあるまいし、――」
「じゃ一番さきに
寝るかな。」
慎太郎はまた弟のE・C・Cに火をつけた。垂死《すいし》の母を見て....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
工面《くめん》するだけでも並みたいていの苦労ではない。……
「二月×日 俺は勿論
寝る時でも靴下やズボン下を脱いだことはない。その上常子に見られぬように脚の先を毛....
「槍が岳に登った記」より 著者:芥川竜之介
び》をした跡がある。黒い燃えさしや、白い石がうずたかくつもっていた。あの石の下に
寝るんだそうだ。夜中に何かのぐあいであの石が寝がえりを打ったら、下の人間はぴしゃ....
「或る女」より 著者:有島武郎
来ると私はいつでも湯を熱めにして浴《はい》ってから、お酒を飲み過ぎるくらい飲んで
寝るんですの。そうすると」
といって、ちょっといいよどんで見せて、
「十分か二....
「或る女」より 著者:有島武郎
迎えに出た女将《おかみ》に、今夜は倉地が帰って来たら他所《よそ》の部屋《へや》で
寝るように用意をしておいてもらいたいと頼んで、静々《しずしず》と二階へ上がって行....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
つ足めが」
叫びと共に彼れは疎藪《ぼさ》の中に飛びこんだ。とげとげする触感が、
寝る時のほか脱いだ事のない草鞋《わらじ》の底に二足三足感じられたと思うと、四足目....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
ら‥‥戸締まりはおらがするに」 二人はわざと意趣に争ってから、妹はとうとう先に
寝る事にする。君はなお半時間ほどスケッチに見入っていたが、寒さにこらえ切れなくな....
「親子」より 著者:有島武郎
して内訌している不平に油をそそぎかけられたように思ったらしい。 「寝たければお前
寝るがいい」 とすぐ答えたが、それでもすぐ言葉を続けて、 「そう、それでは俺し....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
降りたように感じ、自分に戻って寛ぎますが、ただ現世と異うのは、それから床を敷いて
寝るでもなく、たったひとりで懐かしい昔の思い出に耽って、しんみりした気分に浸る位....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
、 「お前は何を考えているのだ」と、横柄に声をかけました。 「私ですか。私は今夜
寝る所もないので、どうしたものかと考えているのです」 老人の尋ね方が急でしたか....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
手錠で後手にくくりあげられていた。革手錠は一週間ぐらいだったが、苦しくてろくろく
寝ることも食うこともできなかった。 しかしこれでもまだ軽い方だったというから、....