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「寝泊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寝泊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
も出来ません。が、四条河原の蓆張《むしろば》りの小屋ならば、毎晩きっとあの沙門が寝泊りする所ですから、随分こちらの思案次第で、二度とあの沙門が洛中《らくちゅう》....
点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
はいっていた。僕は彼是《かれこれ》三日ばかり、養家の伯母や実家の叔母と病室の隅に寝泊りしていた。そのうちにそろそろ退屈し出した。そこへ僕の懇意にしていた或|愛蘭....
或る女」より 著者:有島武郎
にも平地に波瀾《はらん》が起こしてみたかった。ほとんど毎日――それは愛子が病院に寝泊まりするようになったためだと葉子は自分|決《ぎ》めに決めていた――幾時間かの....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
の折、宿は光明寺で我々は本堂に起居していた。十六羅漢の後に五、六歳の少女が独りで寝泊りしていたが、この少女なかなか利発もので生徒を驚かしていた。ある夜の事豪傑連....
式部小路」より 著者:泉鏡花
相応なんで、その夜なしの貧乏神は縁があったと見えまして、狐床の序開き、喧嘩以来、寝泊りをしていたんです。 お福ッ子は倒れたなり、突伏していましたッて。先刻餅菓....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
積、山師も居たし、真面目に巡査になろうかというのもあった。 そこで、宗吉が当時寝泊りをしていたのは、同じ明神坂の片側長屋の一軒で、ここには食うや食わずの医学生....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
れれば米を搗き、船を漕げと言われれば船を漕ぐ。仕事が余る時には、臨時に主人の家に寝泊りして、済んでしまえばすぐに出て行く。だから人は忙しない時には阿Qを想い出す....
火星探険」より 著者:海野十三
は、その大旅行の自動車がそんなひどい車である事を知らせず、非常に大きな車で、中で寝泊《ねとま》りから炊事《すいじ》から何から何まで出来るりっぱなものだと吹いてお....
地獄の使者」より 著者:海野十三
には、言外の意味が籠っているようであった。 それに対して警部は、同じ屋根の下に寝泊しているのは、家政婦の小林トメという中年の婦人と、被害者の弟の旗田亀之介の二....
少年探偵長」より 著者:海野十三
書記録室の外に、宿直室があった。今はこの宿直室は体操の先生である立花カツミ女史が寝泊りしていた。この先生は、列車に乗って遠方から登校するので、翌日も授業のある日....
西湖の屍人」より 著者:海野十三
ぶ、まだ十七八の少女だった。彼等は外へ宿をとるという風もなく、カフェ・ドラゴンに寝泊りするようになり、王は毎日外出して夜遅く帰って来る。一方マリ子と呼ぶ少女は、....
赤外線男」より 著者:海野十三
外は、滅多に開かれはしなかった。深山理学士は独り者の気楽さで、いつもこの研究室に寝泊りしていた。 「アラ先生、まあ面白いことを発見しましたわ」ネジ廻しを握って、....
戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
コール三千三百三十三人と御明算が出る。すなわちこの人数たるや、某国大使館内に現に寝泊りしている館員の数である。どうじゃ、簡単な算術ではないか」 「いえ、そうじゃ....
」より 著者:海野十三
きって辿りついたこの密林の中の荒れ果てた一軒家だった。主人のない家とみて今日まで寝泊りしているのだった。 失踪した妻を探しにゆく気力もなかった。それほど大事な....
河明り」より 著者:岡本かの子
に立った。 三階は後で判ったことだがこの雑貨貿易商である娘の店の若い店員たちの寝泊りにあててあり、二階の二室と地階の奥の一つ、これも貸部屋では無かった。たった....