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「寝泊まり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寝泊まりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
にも平地に波瀾《はらん》が起こしてみたかった。ほとんど毎日――それは愛子が病院に寝泊まりするようになったためだと葉子は自分|決《ぎ》めに決めていた――幾時間かの....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
たこの寺へ毎夜毎夜へびのえさのねずみ取りに来ることをかぎ知り、こっそりとこの寺に寝泊まりしておりまして、このとおり、毎夜毎夜ころあいを見計らっては意見に来ますけ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
六ツかっきりには必ず帰ってまいります」 「じゃ、ひとつおまじないをしておこうよ。寝泊まりしているへやへ案内せい」 どんどんはいっていくと、やにわにいったもので....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
世の中にゃ、まったく気味のわるいことがあるもんじゃござんせんか。その嵐三左衛門が寝泊まりしている宿屋でね、毎晩水の幽霊が出るんですよ。水の幽霊がね」 「おどすね....
栗の花の咲くころ」より 著者:佐左木俊郎
て、前に、馬車宿をしてたもんだから、そん時の待合所を奥さ引っ込んで、どうにか人が寝泊まり出来るように拵《こしら》えたのがあるにはあんのでがすけど、今のどころ、他....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
え」 半七は笑いながら訊いた。吾八はやはり黙っていた。 「お角は始終ここの家に寝泊まりしているのですか」 「いいえ、時によると半月ぐらい泊まっていることもあり....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
民は裏の土蔵の方で、夫の帰りを待っていた。山家にはめずらしく蒸し暑い晩で、両親が寝泊まりする味噌納屋の二階の方でもまだ雨戸が明いていた。 「あなた、大変おそかっ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
江から江戸への往き還りに必ずからだを休め、監察の岩瀬肥後も神奈川条約上奏のために寝泊まりして行った部屋である。この半蔵の話が、外交条約のことに縁故の深い駿河の心....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
いは任地に赴こうとし、あるいは帰国を急ごうとして、どれほどの時代の人がその客間に寝泊まりしたり、休息したりして行ったかしれない。今はそこもからッぽだ。白地に黒く....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
大名という大名、公役という公役、その他、世に時めく人たちで、青山の家の上段の間に寝泊まりしたり休息したりして行かないものはなかった。過ぐる年月の間の意味ある通行....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
呉の末に、臨海の人が山に入って猟をしていた。彼は木間に粗末の小屋を作って、そこに寝泊まりしていると、ある夜ひとりの男がたずねて来た。男は身のたけ一丈もあるらしく....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
姿は消えた。 呉もこれを見て大いにおどろいた。その以来、彼は決してこの古御所に寝泊まりなどをしなかった。彼は自分の目撃したところを絵にかいて、大勢の人に示すと....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ると、そこに小さい草の家が見いだされた。それは山に住む農民が耕地を見まわりの時に寝泊まりするところで、家の内には草を敷いてある。やがて日も暮れかかるので、彼はそ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ろうから、差しつかえなければ来てくれとの事に親たちも異存なく、再び私は師匠の家に寝泊まりして従前通り仕事することになりました。 しかし、もはや、私も年季明けの....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
と有名な金蔵|老爺というのが住んでいて、居士は昼間だけ其処に出張して、夜は本宅に寝泊まりしているのであった。居士は机にむかって忙がしそうに原稿を書いているらしか....