寝言[語句情報] »
寝言
「寝言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寝言の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
て岡の帰って来るのを待っていた。
「だめですよ。床の中にいて戸も明けてくれずに、
寝言《ねごと》みたいな事をいってるんですもの」
といいながら岡は当惑顔で葉子の....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
の衣装べ着せてこすぞ。帳場の和郎《わろ》(彼れは所きらわず唾《つば》をはいた)が
寝言べこく暇に、俺ら親方と膝つきあわして話して見せるかんな。白痴奴《こけめ》。俺....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
して豈《あに》それまた軍用鮫なくして、どうしてどうして可ならん哉”と」 唐人の
寝言は、このへんで終結した。 彼は釣糸も雑誌も弁当も煙管も、そこへ置きっぱなし....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
をもった「深夜の市長」のいうところに比べると、僕の喋っていることなんか、赤ン坊の
寝言に等しいのだ。「深夜の市長」こそは、僕の云わんとするところをハッキリ云い、そ....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
看板には人間の魂がのりうつっているのに違いないんだ。きっと、あいつだ」 「なにを
寝言みたいなことを言ってんのよ。早くおきかせなさいな、けさがた、あんたの見たとい....
「地球盗難」より 著者:海野十三
立ってビールの泡だった洋盃を大隅学士の頭の上に載せていった。 「そんな珍糞漢糞の
寝言は後廻しにして、われわれはいま、冷静且つ果断に事件の心臓部を突破せにゃならな....
「海底都市」より 著者:海野十三
偉大な事業を完成し、そして君を市長に選挙して!」 「よせ、よせ。いつまで夢の中の
寝言みたいなことを喋《しゃべ》りつづけているんだ。ほら、足許《あしもと》に大きな....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
寝こんでしまった。 士官と下士官とは、思わず目と目を見合わせた。 (夢を見て、
寝言をいっとるようじゃが、あれは一体なんじゃ) (さあ、もぐらがどうとかしたとい....
「什器破壊業事件」より 著者:海野十三
せた録音の集音器が入っているんだ。昨夜一晩、あの集音器はこの居間にいて、主人公の
寝言を喰べていたんだ。僕はその
寝言の録音に期待をもっているんだよ」 「まあ、そん....
「大使館の始末機関」より 著者:海野十三
次の瞬間には、 「さて、この大使館では朝飯にどんな御馳走を出しよるかな」 と、
寝言ではない独り言をいった。 博士が、年齢の割にかくしゃくたる原因は、一つは博....
「火星兵団」より 著者:海野十三
れば、いざという時に間に合わないって」
「ふふん、まるで雲をつかむような話じゃ。
寝言を聞いているといった方が、よいかも知れん。お前も、あんまりそのようなへんなも....
「迷信解」より 著者:井上円了
自ら枕を返すに至るに相違ない。これを心理学にて無意識作用と申すが、あたかも夢中に
寝言をいって自ら覚えざると同様である。 その他、俗に雪隠の化け物、舟幽霊、雪女....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
。 第四は、人の眠息の間には、たとい夢中に工夫思慮することあるも、手足を動かし
寝言を発することあるも、自ら識覚せざる事情をいう。 第五は、心性、思想の激動し....
「二葉亭四迷」より 著者:内田魯庵
ってはかつて随喜したツルゲーネフをも詩人の空想と軽侮し、トルストイの如きは老人の
寝言だと嘲っていた。独り他人を軽侮し冷笑するのみならず、この東洋文人を一串する通....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
られてもいよいよとなったら二の足を踏むだろうし、踊って見ても板へは附くまい。が、
寝言にまでもこの一大事の場合を歌っていたのだから、失敗うまでもこの有史以来の大動....