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寝起き
「寝起き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寝起きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
怨《うら》みなどを言ったことはなかった。(これは又五六年前、お芳がまだ女中部屋に
寝起きしていた頃も同じだった。)が、全然関係のない重吉に何かと当り勝ちだった。重....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
どうじ》であった。ある者は肌も見えるくらい、襟や裳紐《もすそひも》を取り乱した、
寝起きらしい娘であった。そうしてまたある者は弓よりも猶《なお》腰の曲った、立居さ....
「或る女」より 著者:有島武郎
出たんだ」といわんばかりの顔つきをした。一つ船の中に朝となく夜となく一緒になって
寝起きしていたものを、きょう始めて半日の余も顔を見合わさずに過ごして来たのが思っ....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
せま》って来た。
仁右衛門は朝から酒を欲したけれども一滴もありようはなかった。
寝起きから妙に思い入っているようだった彼れは、何かのきっかけに勢よく立ち上って、....
「赤外線男」より 著者:海野十三
子爵のところへ帰ってゆくことをやめ、深山研究室の中にベッドを一つ置き、学士と共に
寝起きすることとなった。碌に睡眠時間もとらないで、この組立に急いだ結果、四日とい....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
。 試験所前の曲ものや折箱を拵える手工業を稼業とする家の離れの小|座敷を借りて
寝起きをして、昼は試験所に通い、夕飯後は市中へ行って、ビールを飲んだり、映画を見....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
朝から晩までこうしていても、別に弁当の用意をして来るらしくもみえない。渡し小屋に
寝起きをしている平助という爺さんが余りに気の毒に思って、あるとき大きい握り飯を二....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
常に飲み食いの物を運んでくれた。そうして、生きている時と同じように、彼女と一緒に
寝起きをしていたのみか、自宅に吉凶のことある毎に、一々彼女に話して聞かせたという....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
だちのことなどもすっかり忘れて、気軽なたましいの生活をたのしんでいた。 いつも
寝起きしていた枯草の山が、トラックの上へ移しのせられ、どこかへはこばれていく。そ....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
がきこえました。じいやは母屋から少し距れたところに小屋のような家を作って、そこに
寝起きをしているのでした。その声を聞くと、三津子さんは急にそこにある草履を突っか....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
んが、私は相当に広い部屋をここの上に持っておりますから、あなたは私と一緒にそこで
寝起きをなさい」 こうした彼の申しいでには、僕も少なからず驚かされた。どうして....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
去って、離れ座敷の隠居所はほとんど空家同様になっているので、わたしは逗留中そこに
寝起きをしていた。 「母屋よりもここの方が静かでいいよ。」と、倉沢は言ったが、実....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
して行くだけだ。小屋に住む黒人たちの国に行ってみよ。風に揺らめく褐色の天幕の下に
寝起きする白色アラビア人の住む国へ行ってみよ。ひとりひとりの人間などは問題にもな....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
二十二日の夜には三十度にも及んだ。その前から用意のいいものは家の外に小屋掛けして
寝起きしたり竹藪の中に仮住居をこしらえたりしていたが、もう家の中にいるものはなく....
「金山揷話」より 著者:大鹿卓
うえに起きたさまざまな変化について語り合ってきた。秋田鉱山専門学校の同じ寄宿舎で
寝起きしたのは、もう十数年の昔になる。そのながい星霜は、互に学生時分には思いも設....