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寸地
「寸地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寸地の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「名君忠之」より 著者:夢野久作
するが、内実は二百石に上りまする」 「ほかに表高二百石の処は無いか」 「ほかには
寸地も……」 「ウム。無いとあらば致し方もない。二村、天山は良い鷹場じゃ。与一を....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
在すところは雲上と言い、公卿たちは雲上人ととなえて、龍顔は拝しがたいもの、玉体は
寸地も踏みたまわないものと、あまりに高く言いなされて来たところから、ついに上下隔....
「或る男の手記」より 著者:豊島与志雄
気がしてきたんですもの。」 「それで?」 「それでって……。」 そして彼女は一
寸地面を見つめたが、何を思い出したのかくすくすと一人笑いをした。たったそれだけの....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
えどもこれ以上に大きな増加を仮定することは出来ない。かくて数世紀にしてこの島国は
寸地も余さず花園のようになるであろう(訳註)。 〔訳註〕以上三つのパラグラフに....
「挿頭花」より 著者:津村信夫
突然、萩盗人の少女は、私の方に向き直つた。折からの一際冴えた月の明りに、少女は一
寸地蔵眉をよせると、萩の小枝を二本、頭の上に翳して、「萩の花はおきらひ?」と尋ね....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
に、全領土の耕作をなお完了していない国において最大なのである。たとえ我国の土地が
寸地を余さず十分に耕されているとしても、ただこれだけの事情で、我国は穀物を輸出し....
「三国志」より 著者:吉川英治
公と関平とで、あとの留守を固め、東は呉に備え、北は曹操を防ぎ、君公のご出征中を、
寸地もゆずらず守っていてくれまいか。この大任は、蜀に入って戦う以上の大役である。....