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「寸簡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寸簡の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道標」より 著者:宮本百合子
博士という学者のことも、伸子たちには分らなかった。下宿の食堂の壁に、コニー博士の寸簡が額に入れて飾ってあった。レーニングラード大学の歴史教授リジンスキー。法律の....
人民のために捧げられた生涯」より 著者:宮本百合子
生きかたを貫かれた。人間中の人間らしい生活者であった。その美しさがうしおのように寸簡の裡にもみちているのである。 著書が一時は全く世間から押しかくされる時期が....
中条精一郎の「家信抄」まえがきおよび註」より 著者:宮本百合子
事務的な用向ではあるが夥しい度数の旅行をして居りますから、その都度書いてよこした寸簡類がもし今日迄保存されていたら、恐らく大した数にのぼって居たことでしょう。 ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
像した。そしてそれに感動した。彼はオイフラートへ交響詩を一つ送って、真情に満ちた寸簡を認《したた》めた。向こうからは秘書の手に成った返事が来た。冷淡なしかし丁寧....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
は、そのとき宗務大臣ビゴー・ド・プレアムヌー氏に宛《あて》て、不平満々たる内密な寸簡をしたためた。今ここにそのうちの信ずべき数行を引用してみよう。 「――....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
をのみ了解する。一点をつかんで、他は消えうせてしまう。コゼットに送ったマリユスの寸簡のうちにジャン・ヴァルジャンは次の数語をしか見なかった。 ……私は死ぬ。....