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寸長
「寸長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寸長の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻」より 著者:芥川竜之介
とどいてしまう。そこで内供は弟子の一人を膳の向うへ坐らせて、飯を食う間中、広さ一
寸長さ二尺ばかりの板で、鼻を持上げていて貰う事にした。しかしこうして飯を食うと云....
「鍵屋の辻」より 著者:直木三十五
《いがのかみ》金道《きんみち》、厚重《あつがさね》の一刀、※元《はばきもと》で一
寸長さ二尺七寸という強刀、斬られても撲られても、助かりっこのない代物である。虎屋....
「赤い貨車」より 著者:宮本百合子
んびに一々ちょっと失礼だの、ごめんなさいだのくっつけるんですよ、そのくせ、机が二
寸長すぎてもいけないんだって!」 肌の綺麗な顔を少し反らせ、湿っぽくて臭そうな....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
に過ぎるようであるが、これは才を愛する情が深いからの事であったらしい。抽斎は人の
寸長をも見※さずに、これに保護を加えて、幾どその瑕疵を忘れたるが如くであった。年....
「別れたる妻に送る手紙」より 著者:近松秋江
ているから。……まあ構わないさ!」と苦笑に間切らして、見て見ぬ振りをしながら、一
寸長田の顔を見ると、何とも言えない、執念深い眼で此方を見ている。私は、慄然とする....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
。 肉屋はけげんそうに次郎の顔を見て、金を受取ったが、すぐ目籠をおろして、幅一
寸長さ三寸ぐらいの肉片を俎の上にのせた。 次郎はそれをみんな刻んでくれるのかと....
「深夜の電話」より 著者:小酒井不木
べましたが、ふと、鏡台の小さな引き出しから一枚の紙片を取りだしました。それは幅一
寸長さ三寸ばかりの西洋紙で、その表面には記号のようなものが書かれてありました。 ....
「瀞」より 著者:佐藤垢石
五寸の竿から、元竿二本を抜き去って三間の長さとした。道糸は、竿の長さよりも七、八
寸長くした。 この浅い瀞の釣り場は、私の目測によれば深さ三尺前後であろう。そこ....
「三国志」より 著者:吉川英治
はそれを解体してことごとく図面に写し取らせ、陣中の工匠を呼んで模造させた。 尺
寸長短、機動性能、すこしも違わないものが製作された。で、これを基本に数千の工匠を....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
めそうだ。津軽海峡あたりからそろそろよい機嫌になって来られた。これは内密だが、一
寸長唄に懸腕直筆で富士山の画がお得意だ。D中学校長は温厚そのものといっていい。円....