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寺物
「寺物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寺物の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「老年」より 著者:芥川竜之介
燈が影も落さないばかりに、ぼんやりともっている。三尺の平床《ひらどこ》には、大徳
寺物の軸がさびしくかかって、支那水仙であろう、青い芽をつつましくふいた、白交趾《....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
くと、あくる日はすぐに指月ヶ岡にのぼって、頼家の墓に参詣した。わたしの戯曲「修禅
寺物語」は、十年前の秋、この古い墓のまえに額づいた時に私の頭に湧き出した産物であ....
「生ける人形」より 著者:寺田寅彦
事ができたらさだめておもしろいことであろうと想像される、彼はおそらく左団次の修禅
寺物語よりは数層倍多くの暗示と示唆を発見するであろう。かの国の「語りもの」に似て....
「熱情の人」より 著者:久保栄
たる野心をもって旧劇界の局面打開に努力しつつあるのはもちろん、高島屋一門の「修善
寺物語」から「文覚」にいたる松莚戯曲の演技的完成にしても、その功の一半を、自由劇....
「春の修善寺」より 著者:岡本綺堂
くと、あくる日はすぐに指月ヶ岡にのぼって、頼家の墓に参詣した。わたしの戯曲『修禅
寺物語』は、十年前の秋、この古い墓のまえに額ずいた時に私の頭に湧き出した産物であ....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
も知れぬ悲哀を感じて悄然と立っていました。その時にふと思い付いたのが、この『修禅
寺物語』です。 全体、かの仮面は、名作か凡作か、素人の我々にはちっとも判りませ....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
座で新作が出ると、いつも舞台装置を米斎君に御願いするようになりました。私の『修禅
寺物語』『箕輪心中』なんていうものもこの年の作で、いずれも米斎君に御願いしたもの....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
たる外国風の興行法が人気を呼びて、連日満員。 ○五月、明治座にて岡本綺堂作「修禅
寺物語」を初演、左団次の夜叉王、好評。 ○五月、帝国劇場にて初めて女優劇を興行。....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ことを、客の目にふれるような所へ、何で懸けておくのだろうか。――ほかになんぞ大徳
寺物の墨跡でも懸けておいたらよかりそうなものなのに。 ――その時、板縁をふんで....
「随筆銭形平次」より 著者:野村胡堂
もいいように思うのが一般人の常識であろう。 岡本綺堂先生は、その傑作戯曲「修禅
寺物語」や「新皿屋敷」だけでも、恐らく文人として不滅であるだろう。だが、我々捕物....