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寺院
「寺院〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寺院の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
ちた景色は世界のどこにも見られないであろう。しかも彼等の頭の上には、――ラマ教の
寺院の塔の上にはかすかに蒼ざめた太陽が一つ、ラッサを取り巻いた峯々の雪をぼんやり....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
ず信徒も近頃では、何万かを数えるほどになった。現にこの首府のまん中にも、こう云う
寺院が聳《そび》えている。して見ればここに住んでいるのは、たとい愉快ではないにし....
「河童」より 著者:芥川竜之介
んだり、交合《こうごう》を行なったり」する意味です。)
「じゃこの国にも教会だの
寺院だのはあるわけなのだね?」
「常談《じょうだん》を言ってはいけません。近代教....
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
ックな興味を感じえないまでに、その屋根と壁とをことごとく日本化し去ったのである。
寺院の堂塔が王朝時代の建築を代表するように、封建時代を表象すべき建築物を求めると....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
に切下にしてあった。窓からは、朧夜の月の光の下に、この町の堂母なるサン・ルフィノ
寺院とその前の広場とが、滑かな陽春の空気に柔らめられて、夢のように見渡された。寺....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
記録を作るのはなかなかの骨折りであったので、そういうものは僅少な数だけしかなく、
寺院中に大事に秘蔵されていた。このようにして僧侶の知恵の宝物は割合に速やかに増加....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
名はヤコフ・イリイッチと云って、身体の出来が人竝外れて大きい、容貌は謂わばカザン
寺院の縁日で売る火難盗賊除けのペテロの画像見た様で、太い眉の下に上睫の一直線にな....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
奥、深林幽暗の地たるに因れり。 ここに摩利支天を安置し、これに冊く山伏の住える
寺院を中心とせる、一落の山廓あり。戸数は三十有余にて、住民|殆ど四五十なるが、い....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
が見えよう。それからは家続きで、ちょうどお町の、あの家の背後に当る、が、その間に
寺院のその墓地がある。突切れば近いが、避けて来れば雷神坂の上まで、土塀を一廻りし....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
いては、空虚なる樹木は倒れはしまいかという杞憂のために、空虚なる根を張っている。
寺院も、宮殿も、馬も実在しているが、みな空虚である。人間もこの空間のうちに絶えず....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
った。だが文明は光を伴うものである。我国には古くから八間という燈があった。これは
寺院などに多くあるもので、実際は八間はなかったが、かなり大きいのでこの名がある。....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
。 それから税関で驚いたりした。 パリではルーブルを見て、その寳物をされた。
寺院に行っては、芝居風で真面目な感じがしないといい、石炭でなくて木の炭を料理に使....
「活人形」より 著者:泉鏡花
山の麓に靄薄く、見ゆる限りの野も山も海も夕陽の茜に染みて、遠近の森の梢に並ぶ夥多
寺院の甍は眩く輝きぬ。処は相州東鎌倉雪の下村……番地の家は、昔|何某とかやいえり....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
服を洗濯すると身体を洗濯するとは、いずれが最も清潔なるや。 ニューヨーク府中の
寺院(ヤソ教会堂)、その主なるものおよそ五百棟ありという。しかして市中の人口百二....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
迅速に兵力を該方面に転進し遂にこれを撃破した。しかも軍隊は再び掠奪を始め、デゴの
寺院すらその禍を蒙る有様であった。 ボーリューは十二日の敗報を受けてもこれは戦....