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対語
「対語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
対語の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間失格」より 著者:太宰治
悪、罪と祈り、罪と悔い、罪と告白、罪と、……嗚呼《ああ》、みんなシノニムだ、罪の
対語は何だ」 「ツミの
対語は、ミツさ。蜜《みつ》の如く甘しだ。腹がへったなあ。何....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
考えても差支ないと信ずる。渋茶、甘茶、渋糟《しぶかす》、甘糟、渋皮、甘皮などの反
対語の存在も、この対立関係を裏書する。しからば、これらの対立意味はどういう内容を....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
も読者はこれをかの世俗にいわゆる個人主義および国家主義の関係と混じるなかれ、この
対語は国家と個人との関係を意味するに似たり。すなわち干渉主義と自治主義との異称と....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
あるいは三十行ごとに掲げた摘要は便利なものである。 マンローの第三巻はこの人の
対語訳で、同じものがボーンのポピュラー・ライブラリーの中にも出ているそうであるが....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
「生活のための芸術」と「芸術のための芸術」とを明解した。芸術上に於て言われるこの
対語は、以上述べたことによってその本質を尽している。決してこれより他には、どんな....
「好意」より 著者:豊島与志雄
すかに顔を赤らめた。河野も同時に顔を赤くした。 二 吉岡は河野との
対語に気疲れがしたせいか、うとうとと眠っていた。それで、敏子さんが八百円のことを....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
りがたい、と言っていた。 彼は退屈しなかった。この数年間彼は、自分自身とたえず
対語をしてきた。あたかも彼の魂は二つあるかのようだった。そして数か月以来、内部の....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
った。クリストフは口をきいてくれないでもよかった。彼はそこにいた。著者は彼の影と
対語をするのである(四)。そして聖クリストフの顔が著者をながめてくれる。著者は聖....
「範疇としての空間に就いて」より 著者:戸坂潤
的」を指したのである*。 * 私は範疇に就いての「認識論的」と「存在論的」との
対語を O. Spann の“Kategorienlehre”から借りた。無論そ....
「東西相触れて」より 著者:新渡戸稲造
かしてその時の起算点はアゾーレス群島の近傍であった。かくの如く東西なる語は単に相
対語であって、しかもこれを測る標準さえも確定していない有様である。まして東邦とか....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、その麗しい容貌は、よけい麗しさを増し、むしろその美はあまりに研がれ過ぎて来て、
対語する者をして、ふと憂えしめるほどだった。 しかし―― 彼女のひとみは、い....
「性に眼覚める頃」より 著者:室生犀星
点は、私の学生じみた恰好よりも、ずっとませ込んでいた。 私は表の「君」という相
対語の意味がだんだん解りかけていた。それに一方嫉妬をかんじながらも、私は何かしら....
「「エタ」名義考」より 著者:喜田貞吉
ヨメは、一条河原の小屋に住んだ河原の者であった。キヨメはすなわち浄人で、穢人の反
対語を以て表わしたものとも解せられる。当時|触穢の禁忌をやかましく言った時代であ....
「私の見た大学」より 著者:戸坂潤
かないのだ。ここがアカデミックな点なのだろう。アカデミズムとジャーナリズムという
対語も、この見方で行くと気に入らない。アカデミー(大学の如き)とジャーナリズム(....