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封じ手
「封じ手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
封じ手の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
りぐあいを見ると、だんなもお気づきでござんしたろうが、秀の浦めがどうしたことか、
封じ手の鉄砲をかませようとしたんでござんすよ」 「ほほう、西方相撲のあのときの妙....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
力あるもの、そうして軽捷抜群の者と自ら定められているのであった。 で、もちろん
封じ手で、印可以上に尊ばれ、人を見て許すことになっていた。 また一名「木の葉返....
「夜の靴」より 著者:横光利一
だったのであろう。 「しかし、天上派も堕落派もどちらも決して使ってはならぬという
封じ手が一つあるのです。相手の背のある部分を軽くぽんと叩く手ですがね。これをやる....
「本困坊・呉清源十番碁観戦記」より 著者:坂口安吾
くて、胸に食いこんで、苦しい、ともらし、三時ごろ、スケッチを終る。 「六時です。
封じ手です」 六時五分、本因坊、紙をうけとり、後方へ横ざまに上体を捩じ倒して、....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
ると、敗因は呉清源の目がパッチリした三日目になって生じたものではなく、第一日目の
封じ手が悪かったということである。この
封じ手に本因坊はこりにこって、複雑な手を打....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
多い将棋界でも、坂田は最後の人ではあるまいか。 坂田は無学文盲、棋譜も読めず、
封じ手の字も書けず、師匠もなく、我流の一流をあみ出して、型に捉えられぬ関西将棋の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
道口その他に非常の布陣が行われ出した。いうまでもなく、幻の敵にたいする先帝奪回の
封じ手だった。――高氏の一|勢などもまた、羅刹谷を出て、大和口の三ノ橋に、こよい....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
で尊氏もあきらめよう。そしてまた、尊氏の野望をも、これをもって塞ごうという窮余の
封じ手だったのはいうまでもない。 「殿は」 高ノ師直はいま、どこからか、馬で六....