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「封じ文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

封じ文の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
眼配《めくば》せをされて、女房のお仙が出てみると、沓脱《くつぬぎ》の土間に一通の封じ文が落ちていた。これもゆうべの一件のかかり合いであろうと想像しながら、半七は....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
その雛にかしずいている。背山の家には簾がおろされてあったが、腰元のひとりが小石に封じ文をむすび付けて打ち込んだ水の音におどろかされて、簾がしずかに巻きあげられる....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「エ、文書が……」 寺侍の某《なにがし》が、やはりニヤニヤと笑いながら、一通の封じ文を米友の眼の前に突き出して、 「どうもこの頃中から様子がおかしいと思ってい....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《ずまい》へ帰ってしまいました。 お銀様の経机に向った周囲を見ますと、幾つかの封じ文が、右と左に置かれてある。机の上にも堆《うずたか》いほどの手紙が載せてある....
奥の海」より 著者:久生十蘭
だが、文はとってあるから、読めるかどうか見てくれと、手箱から紙くそのようになった封じ文をつかみだしてよこした。 父は物臭で、なにひとつ娘たちに身の立つようなこ....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
坂の部屋へお伺いしようと思っていたところなんで……」 顎十郎は、懐中から一通の封じ文を取り出すと、ひょろ松の鼻の先でヒラヒラさせながら、 「おい、ひょろ松、藤....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
「へえ、格別、変ったこともござりませなんだが。……朝の四ツごろ使屋《つかいや》が封じ文を持って来まして、唐木屋はんはそれを読むと、急にこう厳《き》つウい顔付にな....
島原の夢」より 著者:岡本綺堂
その雛にかしずいている。脊山の家には簾がおろされてあったが、腰元のひとりが小石に封じ文をむすび付けて打ち込んだ水の音におどろかされて、簾がしずかに巻きあげられる....