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射程
「射程〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
射程の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
砲は、やすやすとその鏖殺《おうさつ》事業をやっている。六百メートルという近距離の
射程では、地面を這う昆虫をさえ逃さなかった。 榴弾が破裂するごとに、二、三十人....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
米国艦隊の主力は、十六隻の単横陣を作り、最も後方にいたが、漸く三万五千メートルの
射程に入ろうとして、専ら注意力を、前方に送っていた。 旗艦セントルイスの司令塔....
「海底大陸」より 著者:海野十三
キン大尉は双眼鏡をすばやくしまって、機関銃座にしがみついた。 「射て!」 で、
射程にはいった怪物にむけて、猛烈な機関砲の射撃がはじまった。 口径二十三ミリの....
「橇」より 著者:黒島伝治
畜生!」 彼等は、暫らく行くと、急に速力を早めた。そして最大の速力で、銃弾の
射程距離外に出てしまった。 そこで、つるすことを禁じられていた鈴をポケットから....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
出て居て、団欒の影黒く芝生に落ちて居る。
二
強烈な日光の直
射程痛快なものは無い。日蔭幽に笑む白い花もあわれ、曇り日に見る花の和かに落ちつい....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
大団円 その直後、事態はきゅうに重大となった。アドロ星の撃ちだす破裂弾の
射程が、いまやガンマ星にとどくようになったらしく、しきりに空気は震動し、本艇はゆ....
「のろのろ砲弾の驚異」より 著者:海野十三
「これはしたり、そのような御たずねでは恐れ入ります。初速の大きいことは、すなわち
射程が長いことである。しからば、われは敵の砲兵陣地乃至は軍艦の
射程外にあって、敵....
「火星兵団」より 著者:海野十三
、おあつらえむきだと思っているうちに、偵察艇はどんどん高度を下げ、ついにガス砲の
射程内にはいったのである。
(そら、しめた! 今だ、撃て、撃て!)
というわけ....
「幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
」 しばらくすると、どーんと銃声一発|汐風ふく暗い洋上の空気をゆりうごかした。
射程はわずかに百メートルぐらいだから、見事に命中である。 船長はじっと怪船の方....
「花咲ける石」より 著者:坂口安吾
竹槍なぞでメッタ突きに突き殺されてしまったのである。深田にはまらなければ、鉄砲の
射程外へ逃れて存分に一泡ふかせ、あるいは房吉の勝利となったかも知れない。惜しむべ....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
さい」と、東洋風にぺこぺこ頭をさげて嘆願した。大将は苦《にが》りきった顔で、 「
射程標識の前で寝ころんでいる馬鹿があるか!」と、吐き出すようにいった。「観測兵が....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
だ、だ、だッ、と正成、正季以下みな一団に白い土砂ぼこりを揚げて駈けまろんだ。――
射程距離からはすぐ脱しえた。――とはいえ一方の直義軍も大きな扇開の形を見せつつそ....