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射線
「射線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
射線の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「交尾」より 著者:梶井基次郎
と夜警は彼の持っている杖をトンと猫の間近で突いて見せた。と、たちまち描は二条の放
射線となって露路の奥の方へ逃げてしまった。夜警はそれを見送ると、いつものようにつ....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
た変りはない筈」 「ふうん。だが、原子爆弾の破片でも船内に残ってはいないかな、放
射線をすごく出すやつがね」 「呆れたね、君は。ドレゴ記者は、まだ原子爆弾説を堅持....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
それでこの第一の理由がいけないとすればもう一つの仮定による外はない。すなわち、輻
射線を発している諸恒星に比べて非常に低温度で、またばく大な広がりをもった暗黒な天....
「蠅」より 著者:海野十三
て損うものではなかったのである。 第四話 宇宙線 宇宙線という恐ろしい放
射線が発見されてから、まだいくばくも経たないが、人間は恐ろしい生物だ、はや人造宇....
「海底大陸」より 著者:海野十三
ところがね、その結果として、大西洋から月へむかって電波のはやさでもって不可解な放
射線が発射されているため、それでその崩壊がおこなわれていることがしょうめいできた....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
自働的に作用する複雑な方舵機があり、色々な関節を動かす細い真鍮棒が後光のような放
射線を作っていて、その間に、弾条を巻く突起と制動機とが見えた。続いて熊城は、人形....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ていた。小さな極光が、ぶよぶようごく真赤な虹をあらわし、その核心からでる金色の輻
射線が、氷罅のうえをキラキラっと流れてゆく。翌朝も、隊はいつもながらのように、氷....
「自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
丸皿形のボルタメーターで、皿の内面に沈着する銀がやはりこの「シャボテン式」の放
射線状の縞を成すは周知のことで、この場合は、濃度差による対流渦の結果であることは....
「踊る線条」より 著者:寺田寅彦
身に直角な衝動的運動で現わされたり、太鼓の音が画面をいっさんに駆け抜ける扇形の放
射線で現わされたりする場合が多いようである。トランペットやトロンボンのはげしい爆....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
た。激烈な苦痛がその苦痛とはなんの関係もない同時的印象を記憶の乾板に焼き付ける放
射線のように作用する、という奇妙な現象の一例かもしれない。 徴兵検査のときに係....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
い特徴があるので、帆村にはすぐ分った。それは放射能《ほうしゃのう》物質から出る放
射線を捕えて、その放
射線の強さを検出する計数管《けいすうかん》の装置であった。 ....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
ような質問をうけたのであった。 「宇宙線というのは、X線や、ラジウムなどの出す放
射線よりも、もっとつよい放
射線のことだ」と、帆村は、皆にかこまれて説明を始めた。....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
射能物質がある。 そういう物質からは、あのふしぎなアルファ、ベータ、ガンマの放
射線が出てくる。この放
射線が癌という病気をなおすことは、誰でも知っているが、この....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
してジャーナリズムの渦中にとびこませたことは否定できない。(談) 東京新聞「放
射線」欄の宮本竹蔵先生の所説は、ジャーナリズムだけが悪人ではなくって、過度の要求....
「審判」より 著者:カフカフランツ
頭にしっくりとはまりながら赤みを帯びた陰影ができあがり、それが画面の縁に向って放
射線状に消えてゆくのを、ながめていた。この陰影の戯れは次第に、飾りか高い名誉のし....