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将棋指
「将棋指〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
将棋指の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
おおき》さの生々しい血汐《ちしお》である。 「ヤッ、変だぞ、変だぞ」と、断水坊も
将棋指す手を止め、この血は鼻から出たものであろうと、二人は顔面《かお》はいうに及....
「青春論」より 著者:坂口安吾
、武蔵はともかく負けずに済んで、畳の上で往生を遂げたが、全く命に関係のない碁打や
将棋指ですら五十ぐらいの齢になると勝負の激しさに堪えられない等と言いだすのが普通....
「将棋の鬼」より 著者:坂口安吾
るところに手を見つける者が現れゝば、その人は升田に勝つ、というだけのことだろう。
将棋指しは、勝負は気合いだ、という。これもウソだ。勝負は気合いではない。勝負はた....
「三十歳」より 著者:坂口安吾
各人各様であるが、正しい答えは、各人各様でないところに在るらしい。 たとえば、
将棋指しは名人になることが勝利であると云うであろう。力士は横綱になることだと云う....
「町内の二天才」より 著者:坂口安吾
な。私に一モウケさせて下さい。恩にきますよ」 金サンは天元堂が市では一二を争う
将棋指しだということを思いだしたから、 「お前は将棋が強いんだってね」 「それで....
「桂馬の幻想」より 著者:坂口安吾
をあいて、オレを見な。オレの目を見な。お前の性根はくさっているぞ。お前の魂はまだ
将棋指しの泥沼からぬけていないよ。人間は自然の子だ。カボチャや大根と同じものだぞ....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
経由する方法もあるが、西蔵内部の交通路は、どんな間道を縫って入ってきても、上手な
将棋指しが一つの駒であらゆる敵の進路をおさえてしまうように、いつかは公道を通らず....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
の翳がつきまとっていたのではなかろうか。中年まではひどく貧乏ぐらしであった。昔は
将棋指しには一定の収入などなく、高利貸には責められ、米を買う金もなく、賭将棋には....
「勝負師」より 著者:織田作之助
えて来るようにふと思うのである。親子五人食うや呑まずの苦しい暮しが続いた恵まれぬ
将棋指しとしての荒い修業時代、暮しの苦しさにたまりかねた細君が、阿呆のように将棋....