»
尉
「尉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
日までに二つばかり作っている。最初の弔辞は盲腸炎《もうちょうえん》になった重野少
尉《しげのしょうい》のために書いたものだった。当時学校へ来たばかりの彼は重野少
尉....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
でいない男を殺さなければならない。
己はあの男を以前から見知っている。渡左衛門
尉《わたるさえもんのじょう》と云う名は、今度の事に就いて知ったのだが、男にしては....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
げながら、「定遠《ていえん》」の沈没する所もあった。敵の赤児を抱《だ》いた樋口大
尉《ひぐちたいい》が、突撃を指揮する所もあった。大勢の客はその画《え》の中に、た....
「黄粱夢」より 著者:芥川竜之介
します。そうして明《あく》る年、進士《しんし》の試験に及第して、渭南《いなん》の
尉《い》になりました。それから、監察御史《かんさつぎょし》や起居舎人《ききょしゃ....
「少年」より 著者:芥川竜之介
桶屋《おけや》の子の平松《ひらまつ》は陸軍少将、巡査の子の田宮《たみや》は陸軍大
尉、小間物《こまもの》屋の子の小栗《おぐり》はただの工兵《こうへい》、堀川保吉《....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
、静かに靴《くつ》を鳴らして行くのは、悲壮な光景に違いなかった。現に指揮官のM大
尉なぞは、この隊の先頭に立った時から、別人のように口数《くちかず》の少い、沈んだ....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
狂ったのかと思うたくらいじゃ。その内に六波羅《ろくはら》から使に立った、丹左衛門
尉基安《たんのさえもんのじょうもとやす》は、少将に赦免《しゃめん》の教書を渡した....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
いう罪状である。
板倉|周防守《すおうのかみ》、同式部、同佐渡守、酒井|左衛門
尉《さえもんのじょう》、松平|右近将監《うこんしょうげん》等の一族縁者が、遠慮を....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
馴染《なじ》みの薄い彼はこの人の名前を知らなかった。いや、名前ばかりではない。少
尉級か中
尉級かも知らなかった。ただ彼の知っているのは月々の給金《きゅうきん》を貰....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
ンルウムに集った将校たちはこんなことを話して笑ったりした。少年らしい顔をしたA中
尉もやはり彼等の一人だった。つゆ空に近い人生はのんびりと育ったA中
尉にはほんとう....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
かりか、東京のある聯隊の機動演習にも参加したものである。体操の教官――ある陸軍大
尉はいつも僕らには厳然としていた。が、実際の機動演習になると、時々命令に間違いを....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
らしたので、難儀の趣を訴えて、昼夜の見廻りが出来、その大取締が庄内の酒井左右衛門
尉で、今の警視総監という処なのです。このポリスが出来るまでは、江戸中は無警察のよ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
」 と姥は云って、微笑んだ。 小次郎法師は、寿くごとく、一揖して、 「成程、
尉殿だね。」と祝儀する。 「いえ、もう気ままものの碌でなしでござりますが、お庇さ....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
おいぐつが一足ころがっている。」と夜番はいいました。「きっとむこうの二階にいる中
尉さんの物にちがいない。すぐ門口にころがっているから。」 正直な夜番は、ベルを....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
、未だに心残りである。 大正十二年、ドイツに留学。ある日、安田武雄中将(当時大
尉)から、ルーデンドルフ一党とベルリン大学のデルブリュック教授との論争に関する説....