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「尊む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

尊むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
ら学問好きで、頼山陽の詩文を愛読しているために、その勤王思想の影響を受け、天朝の尊むべく幕府の倒すべきを痛感している今年二十五歳の青年武士であった。 小姓頭に....
魔法修行者」より 著者:幸田露伴
るのに無理を通すようなことは秀吉は敢てせぬところである。しかも当時の博識で、人の尊む植通の言であったから、秀吉は徳善院玄以に命じて、九条近衛両家の議を大徳寺に聞....
死生」より 著者:幸徳秋水
恐るべき極悪・重罪の人が死刑に処せられたのは事実である、左れど此れと同時に多くの尊むべく敬すべく愛すべき善良・賢明の人が死刑に処せられたのも事実である、而して甚....
風流仏」より 著者:幸田露伴
あらず、西洋にては声なき詩の色あるを絵と云い、景なき絵の魂|凝しを彫像と云う程|尊む技を為す吾、ミチエルアンジロにもやはか劣るべき、仮令令嬢の夫たるとも何の不都....
ドナウ源流行」より 著者:斎藤茂吉
となったこと。この二人に較べると霊仙の一生は奈何にも寂しい。 伝教も弘法も共に尊むべき人である。けれども遙々ここに留学生となって来て居る僕の身には、余り楽々と....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
からざるものがある。長歌といいこの反歌といい、万葉集中最高峰の一つとして敬うべく尊むべきものだとおもうのである。 この長歌は、「やすみしし吾大王の、朝にはとり....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
だものでござって、かくのごときは世界万国、いずこにも見られざる国の姿でござって、尊むべく崇むべく誇るべき、真個奇蹟的の事実でござる。方々!」と老儒者は首を突き出....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
たないですぐに其の教えを乞いに行ったという。それは怪しむべきことではない。むしろ尊むべきことであるかも知れないと侍従は思った。かれはその増穂のすすきの意味を家族....
三枚続」より 著者:泉鏡花
の秀才で、およそ年紀二十ばかりの時から弟子を取立てた。十年一日のごとく、敬すべき尊むべき感謝すべき心懸けであるから、音楽に長けたる鴨川夫人が、かつて弟子の中の一....
知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
ぐいを受くるには止まれど、それに此山の御神の御使の奇しき力籠れりとして人々は恐れ尊むめり。狼の和訓おおかみといえるは大神の義にて、恐れ尊めるよりの称なれば、おも....
くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
名義を考ふるに、日本紀に木祖久久能智とある久々は茎にて、草木の幹をいふ。智は男を尊む称なり。智と都と通音なり。又大殿寮祝詞に、久久遅命とあるなど思ふに、木もて作....
本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
て義理堅いという点であります。これは所謂武士道的の性格であります。昔の蝦夷はこの尊むべき性格を持っておりましたから、国家の干城たる兵士となり、或いは貴顕紳士の従....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
足をお与下さると、 熱した心が忽に爽かになります。 最も美しい意味での神少女よ。尊むに堪えたる神母よ。 我等がためには選ばれたる天妃よ。 神々と同じ種性なる女神....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
お百姓は驚いて居りますと、鎗が来たり鎧櫃が来たりするから、近辺では大したお方だと尊むことで、小左衞門は金も沢山持って居りましたろうが、坐して食えば山も空しの喩え....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ければならぬというような偏狭でなしに、それに皇室と、つまり神を敬い仏を信じ皇室を尊むという、この主義信念を持って毎日礼拝している。家人にも礼拝させる。訪ねて来る....