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「尊信〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

尊信の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
ばないのを悟って、すかしつなだめつ、良人《おっと》までを道具につかったり、木部の尊信する牧師を方便にしたりして、あらん限りの知力をしぼった懐柔策も、なんのかいも....
女の決闘」より 著者:太宰治
を、その文句が幽《かす》かに照しているのである。 「先日お出でになった時、大層御尊信なすってお出での様子で、お話になった、あのイエス・クリストのお名に掛けて、お....
私の母」より 著者:堺利彦
分のそそうの責任を私に塗りつけるのはひどい。私はそんな意味で大いに憤慨した。我が尊信する母、我が敬愛する母といえども、腹立ちまぎれには、やっぱりこんなことを言う....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
時無二の一戦を遂げて勝負すべし」とある。 八月十六日妻女山に着いた謙信は、日頃尊信する毘沙門天の毘の一字を書いた旗と竜の一字をかいた旗とを秋風に翻して、海津の....
近時政論考」より 著者:陸羯南
。その説は深遠にしてかつ快活なるがごとく、一時は壮年血気の士をして『政理叢談』を尊信せしむるに至れり。この論派の特色は理論を主として実施を次にし、いわゆる論派た....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
づけたのも青山の家の先祖だ。しかし彼は今度帰国する新住職のことを想像し、その人の尊信する宗教のことを想像し、人知れずある予感に打たれずにはいられなかった。早い話....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
半蔵は熱心な子女の教育者だから、いつのまにかお粂も父の深い感化を受け、日ごろ父の尊信する本居、平田諸大人をありがたい人たちに思うような心を養われて来ている。お粂....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
子年には、大黒の信者はもとよりのこと、そうでないものでも、商売繁昌の神のこと故、尊信するもの甚だ多くして、大黒様をその年には沢山にこしらえました。 そして、そ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
とができませんでした。 お銀様は、その日のことを狂言と見ている。父の伊太夫が、尊信|措《お》かざるところの慢心和尚という坊主を、役者と見ている。あの災難の後、....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ございます。 すると、その頃、諸磯の、或る漁師の妻で、平常から私の事を大へんに尊信してくれている一人の婦人がありました。『小櫻姫にお願いすれば、どんな事でも協....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
ら僧にしてまた兵の如くに奮闘馳駆しなければならなかったか。 それは天意への絶対尊信と、その奉行のための使命の自覚と、同時代への関心と、祖国の愛護と、共存大衆へ....
小知恵にとらわれた現代の法律学」より 著者:末弘厳太郎
余輩出ずれば天下のこと定まるとかいうようなぐあいに、自分のもっている知恵をえらく尊信して万事がこれで解決できるというように考えている方々のように思われます。とこ....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
、 正しい人が責を尽したと云うものではありませんか。 先生はお若い時、老先生を御尊信なさって、 喜んでそのお伝をお受になる。 それからお年をお取になって、学問の....
女の決闘」より 著者:オイレンベルクヘルベルト
の心を、その文句が幽かに照し出しているのである。 「先日おいでになった時、大層御尊信なすっておいでの様子で、お話になった、あのイエス・クリストのお名に掛けて、お....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
派に掲げられて、彼はエタの如き賤者の子と生れながらも、かく宗教上の一大偉人として尊信せらるるに至った偉大さに、随喜渇仰したげに書いてあるのである。そしてその団五....