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尊者
「尊者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尊者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
、古今の聖者にも稀《まれ》ではない。大幻術の摩登伽女《まとうぎゃにょ》には、阿難
尊者《あなんそんじゃ》さえ迷わせられた。竜樹菩薩《りゅうじゅぼさつ》も在俗の時に....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
の殉教は云うにも足りぬ。伊尸耆利山で法敵に襲われ、石子責めに逢って殺された、目蓮
尊者に比べてはこの身の殉教は数にも入らぬ。妾はお前達に礼を云う。妾を撲るお前達の....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
のある事を疑いませんでした。私はまだ童子であったころに友だちと遊んで、よく「目蓮
尊者の母親は心が邪険で火の車」という歌をうたいました。私はその歌が恐ろしくてなり....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
よこれから、問題の「空とはなんぞやといわれた、あのシャーリプトラ、すなわち舎利弗
尊者のことです。いったいこの舎利弗は、もと婆羅門の坊さんであったのですが、ふとし....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
話した。メリンスの敷き物の上に鐘がのせられてあって、そのそばに、頭のはげた賓頭顱
尊者があった。原は鐘をカンカンと鳴らしてみた。 雑誌記者から読経をしいられるの....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
でした、消えないのみならず、いよいよ光を増しました、暁方《あけがた》になって目連
尊者《もくれんそんじゃ》が、それを消しにおいでになって、三たび消しましたけれど、....
「死者の書」より 著者:折口信夫
発して居た。 庭の砂の上にすれすれに、雲は揺曳して、そこにありありと半身を顕した
尊者の姿が、手にとる様に見えた。匂いやかな笑みを含んだ顔が、はじめて、まともに郎....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の妙音天様を本尊と致します。また一説と致しましては、お釈迦様のお弟子のなかに巌窟
尊者《がんくつそんじゃ》という方がございました、この方が、やはり盲目でいらっしゃ....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
たのじゃな?」
「アレクセイでございます。神父様」
「よい名まえじゃ。アレクセイ
尊者にあやかったのじゃな?」
「
尊者でございます、神父様、アレクセイ
尊者でござい....
「邪教問答」より 著者:坂口安吾
変りはない。 つまり日本全体が八紘一宇教という邪教徒であったわけで、教祖の東条
尊者と璽光様も殆んど甲乙はない。御両者ながら自らの邪教性についてはとんと御反省の....
「伝通院」より 著者:永井荷風
くてん》の階《きざはし》に休めさせる。その度に堂内に安置された昔のままなる賓頭盧
尊者《びんずるそんじゃ》の像を撫《な》ぜ、幼い頃この小石川の故里《ふるさと》で私....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ります。始めサラット居士が帰るや否やチベットに流説が起りました。その時分に大獅子
尊者はもはや自分に禍の及ぶことを自覚して居られたけれども、ただ自覚して居られただ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
あり。また、堂内に安置せる神像を、衆人争って口吻す。あたかもわが国の風習、賓頭盧
尊者の像を、手をもって撫捺するに異ならず。サンピエトロの堂内に、彼得法王の偶像あ....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
か人のなせしかはたまた諸天善神の蔭にて操りたまいしか、屋を造るに巧妙なりし達膩伽
尊者の噂はあれど世尊在世の御時にもかく快きことありしをいまだきかねば漢土にもきか....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
卑しまれていたので、それに対して声聞というような、迦葉・阿難・舎利弗など仏弟子の
尊者の称を付することはもったいないというくらいの感情から、彼らが人家の門に立って....