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「尋常茶飯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

尋常茶飯の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
自由画稿」より 著者:寺田寅彦
ただよっていなければならない。そういうわけであるから現代の読者にはあまりに平凡な尋常茶飯事《じんじょうさはんじ》でも、半世紀後の好事家《こうずか》には意外な掘り....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
に――他の一つは横なぐりに頭蓋骨を――それは実に水も堪らぬきりかたであると共に、尋常茶飯《じんじょうさはん》の如く慣れきったるきり手である。兵馬は舌を捲いて怖れ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
様《かよう》な穏かな説明を聞かせられると、感心の度が深いと見える。駒井にあっては尋常茶飯《じんじょうさはん》の説明も、持たぬ者より見れば、持つ者の知識の影が、大....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ですから、誰が見ても、表面はあたり前の百姓で、百姓の合間にその早足を利用して、尋常茶飯《じんじょうさはん》の如く、京鎌倉までも出かけてくる余裕が、近隣の百姓た....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
がもたらすところの不便や、誤解や、さまざまの障碍を想像すると、マドロスにあっては尋常茶飯《じんじょうさはん》の労務が、駒井には無くてならぬ依頼――船中の誰よりも....
役人学三則」より 著者:末弘厳太郎
立案の形式的事務に従事していた人を産業行政の局長にするようなことは現在の官海では尋常茶飯事である。先日ある医学博士は昨日まで警視庁の消防部長であった役人が急に衛....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
の人たちです。今日は日曜日なもんですから、大勢集まっているんです」 とはなはだ尋常茶飯事《じんじょうさはんじ》のごとき口調《くちょう》で答えた。これが日本なら....
盗難」より 著者:佐藤垢石
淡々として子供同志の間に、どんな騒動が持ち上がってもそれを風のように裁き、何事も尋常茶飯の間に扱っている。 私は、家内の心が神の姿に見えた。 三 ....
監獄部屋」より 著者:羽志主水
う》である。腕力、脅威が道徳で、隠忍、狡滑が法律である。殺人、傷害、凌辱、洞喝が尋常茶飯事で、何の理由も無く平気で行われ、平気で始末される、淫売窟に性道徳が発達....