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小侍
「小侍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小侍の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
先ず小芳の口からあげられました。見覚えのある顔! いや、見覚えどころではない。
小侍たち六人が飛び出して来たその鶉席に傲然と陣取って、嘲笑うようにこちらを見眺め....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
的をここへ持って来い」 「はっ」と云うと源兵衛は、扇を上げて差し招いた。旗の役の
小侍は、それと見ると的を捧げ、矢場を縦に走って来たが、謹んで的を源兵衛へ渡す。源....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
見え、月の光に暗い勾欄《こうらん》の奥からは緋《ひ》の袴をした待宵《まつよい》の
小侍従《こじじゅう》が現われ、木連格子《きつれごうし》の下から、ものかわの蔵人《....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ニ死ンダカラ、ソノ時ハオレハ真崎イナリヘ出稽古ヲシテヤリニ行ッテイタカラ、ウチノ
小侍ガ迎イニ来タカラ、一散ニカケテ親父ノトコロヘ行ッタガ、最早コトガ切レタ、ソレ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
顔の花を折りに行った随身と、それから源氏の召使であるともあまり顔を知られていない
小侍だけを供にして行った。それから知れることになってはとの気づかいから、隣の家へ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
わめて可憐《かれん》であった。若君の不安さはつのって、 「ここをあけてください、
小侍従はいませんか」 と言った。あちらには何とも答える者がない。
小侍徒は姫君の....
「源氏物語」より 著者:紫式部
うなりっぱな男で自分はないのであるがと、こんなことを言って、始終心安くなっている
小侍従という宮の女房を煽動するようなことを言い、無常の世であるから、御出家のお志....
「源氏物語」より 著者:紫式部
二ごころたれ先づもちてさびしくも悲 しき世をば作り初めけん (晶子)
小侍従が書いて来たことは道理に違いないがまた露骨なひどい言葉だとも衛門督には思わ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
を、暗い闇の世界へはいります道の光明にもいたしましょう。 と結んだのであった。
小侍従にもなお懲りずに督は恋の苦痛を訴えて来た。 直接もう一度あなたに逢って言い....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ことを覚えておいていただくためにお話しいたします。三条の宮にお仕えしておりました
小侍従が亡くなりましたことはほのかに聞いて承知しておりました。昔親しくいたしまし....
「源氏物語」より 著者:紫式部
かしく思ったがどちらも山荘を辞して来た。随身は利巧者であったから、つれて来ている
小侍に、 「あの男のあとを知らぬ顔でつけて行け、どの邸へはいるかよく見て来い」 ....
「稚子法師」より 著者:国枝史郎
晴間に雨戸を一枚引き開けた庭の景色を眺めていると、築山の裾にぼんやりと袴を着けた
小侍が此方を見乍ら立っていた。 「誰人?」と阿信は声を掛けた。するとつつましく頭....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
くまでの距離も、かなりあるように思われた。 宏大な屋敷の証拠である。 訪うと
小侍が現われた。 「拙者|十二神貝十郎でござる」 すると
小侍はすぐに云った。 ....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
ら女の悲鳴らしい声が聞こえ、つづいてけたたましい叫び声が聞こえ、すぐに庭番らしい
小侍が、こなたへ走って来る姿が見えた。 「ご免」と頼母は一揖してから、ツカツカと....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
、独坐のうちにある彼は、自分で自分を裁かずにいられなかった。 ――ふすま際へ、
小侍が来て、そっと、たずねた。 「お医師の楽翁どのが、お戻りがけに、ちょっとお目....