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「小具足〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小具足の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
を継いだ。 「御異議ないとあらば、方法手段じゃ。ご存じの通り、成田頼母は、竹内流小具足の名人じゃ。小太刀を取っての室内の働きは家中無双と思わねばならぬ。従って、....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
足には何んにも穿いていない。躰は革紐で十文字に縛られ、銅の柱に繋がれている。紺の小具足に身を固め血紅色の陣羽織を纏い、鞭を握った武士が一人、車の横に付き添ってい....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
へたる中に、彼の海中に陥りし半面鬼相の雲井喜三郎、如何にしてか蘇りけむ、白鉢巻、小具足、陣羽織、野袴の扮装物々しく、長刀を横たへて目前に追ひ迫り来り、大音|揚げ....
天守物語」より 著者:泉鏡花
舞台にあり。 討手。小田原|修理、山隅|九平、その他。抜身の槍、刀。中には仰山に小具足をつけたるもあり。大勢。 九平 (雪洞を寄す)やあ、怪しく、凄く、美しい、....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
行い、門人の中の或る子供が殿様や若殿様となり、その他も種々なる役人となって、各々小具足を着けて真似事などをした。場所は藩にも奨励の際とて三の丸大書院を明渡してそ....
五右衛門と新左」より 著者:国枝史郎
編み出した所の武術である。) 立合抜打と称された「抜刀術」も必要であった。 「小具足腰の廻わり」も必要であり「捕手」「柔術」も大切であった。「強法術」は更に大....
天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
剣道用の胴、草ずりをつけ、大刀を差し、後ろ鉢巻、もも引にすね当て草鞋ばきで、万事小具足仕立てだが、元々士ではないらしい。鉢巻からのぞいている髪が町人まげである。....
斬られの仙太」より 著者:三好十郎
用の胴、草ずりをつけ、大刀を差し、うしろ鉢巻、もも引きにすね当て草鞋ばきで、万事小具足仕立てだが、もともと士ではないらしい。鉢巻からのぞいている髪が町人まげであ....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
「一人か」 「一人のようだ」 「つくねんと、何か羽織って坐っておるぞ」 「下へ、小具足でも着けて来たものだろう」 「何せい、手配をしておけ」 「山へ、行ったか。....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
れかかった時である。 ――ピュッと唸って飛んできた捕縄! 縄の先には鉛がある。小具足術の息一つ、クルクルッと、お十夜の首にからみついた。 「しめた!」という声....
私本太平記」より 著者:吉川英治
たちどころに、土間は小酒屋らしい混雑と雑言で、埋まった。 十数名の武者は、みな小具足の旅姿だった。といってもあらましは、足軽程度の人態にすぎない。争いあって、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
薬師丸もまたそのひとりで、可憐な童体だった。髪を稚子輪に結い、朱胴朱おどしの小具足を着、尊氏によばれると、 おん前に―― と、かたのごとく、いつもの恰好....
銀河まつり」より 著者:吉川英治
すべて革だすき、長わき差、指揮役の老人や審判者や土地の代官などは、すべて陣羽織に小具足という身ごしらえであらわれる。 指揮役の命に従わない煙火師は、そこでなら....
黒田如水」より 著者:吉川英治
寺にはかねて武具まで持ち込んであったと見え、たちまち駆け集って来た人々はみんな小具足に身を固め、槍長柄など、思い思いの打物をかかえていた。 善助や太兵衛や右....