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「小宇宙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小宇宙の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虞美人草」より 著者:夏目漱石
に、絹糸の細きを厭《いと》わず植えつけし蚕《かいこ》の卵の並べるごとくに、四人の小宇宙は、心なき汽車のうちに行く夜半《よわ》を背中合せの知らぬ顔に並べられた。星....
錯覚した小宇宙」より 著者:辻潤
錯覚した小宇宙 ――Our faith comes in moments; ou....
白菊」より 著者:夢野久作
初めて見る不可解な部屋であった。彼の頭脳では到底、理解出来そうにない人形ばかりの小宇宙……この上もなく美しい桃色の微笑の世界……その神秘と、平和にみちみちた永遠....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
……五つ……六つ……七つ……八つ……九つ……最後のカラ――ンという一つは室の中の小宇宙を幾度もめぐりめぐって、目に見えぬ音の渦を立てながら、次第次第に、はるかに....
からすうりの花と蛾」より 著者:寺田寅彦
の浅はかな知恵などでは到底いつまでたってもきわめ尽くせないほど不思議な真言秘密の小宇宙なのである。それが、どうしてこうも情けない、紙細工のようなものにしか描き現....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
ボールの原子構造のモデル――夫によれば原子は原子核を焦点として電子が回転する処の小宇宙的太陽系である――によって、この問題は一応落ち付いたように見える。之はプラ....
烏瓜の花と蛾」より 著者:寺田寅彦
々人間の浅墓な智慧などでは到底いつまでたっても究め尽せないほど不思議な真言秘密の小宇宙なのである。それが、どうしてこうも情ない、紙細工のようなものにしか描き現わ....
範疇としての空間に就いて」より 著者:戸坂潤
明らかにこの手続きによっては物質が生じはしない。物質の図形――例えば原子のような小宇宙の図形を考えればよい――「に何物か」を加えたものに相当しなければならない。....
図書館に生きる道」より 著者:中井正一
言葉で、宇宙の秩序を、自分の中に鏡のごとく写すことのできる動物である。一人一人が小宇宙となること、ミクロコスモスとなることができる動物に自分自身を仕立てあげ、創....
黒岩涙香のこと」より 著者:平林初之輔
常に内容の豊富な、少ない数面に何から何まであまさずつめこんだ、マイクロコスモス〔小宇宙〕ともいうべき独特の新聞をつくることに成功していたと同時に、時には、まるで....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
守るには数寄の生活のほかなかったであろう。かかる人々は政権争奪から逃れて、架空の小宇宙をその精神生活の中に建立するのである。 禅は流行し、禅僧は多くダンディー....