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小弓
「小弓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小弓の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
才人囀と言いはやされた。 徐敬業 唐の徐敬業は十余歳にして弾射を好んだ。
小弓をもって弾丸を射るのである。父の英公は常に言った。 「この児の人相は善くない....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
「最上川」を、 村井弦斎は、「桜の御所」を報知新聞に書き、その他、「衣笠城」「
小弓御所」を著した。 加之《しかのみならず》、新聞小説も漸く盛んになり、 恋....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
わずかの浅水をたのしみにひらひら泳ぎまわってござるが、せんだって退屈のあまり雀の
小弓で二百本ばかり射かけてみたが、これにさえ当らぬもの、金内殿も、おおかた海上で....
「ほととぎす」より 著者:堀辰雄
か憂わしげな様子で庭面《にわも》など眺めながら暮らしているかと思うと、次ぎの日は
小弓の遊びなどに出かけて往って、きょうは上手に射たなどと帰って来るなりその日の模....
「かげろうの日記」より 著者:堀辰雄
を読んでいると、何くれとお書きになって、最後に「帳《とばり》の柱に結わえて置いた
小弓の矢を取ってくれ」と言われるので、まあ、あの方のこんなものが残っていたのにと....
「源氏物語」より 著者:紫式部
と院はお言いになって、また、 「今朝大将が来ていたのだがどこにいるだろう。慰めに
小弓でも射させたく思っている時にちょうどそれのできる人たちもまた来ていたようだっ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
から列席するのがむろんで、そのために左右の近衛府の中将に競技の参加者が多くなり、
小弓という定めであったが、大弓の巧者な人も来ていたために、呼び出されてそれらの手....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
貧乏徳利をブラ下げ、片手に、竹をまげて釣糸でも張ったらしい、急造《きゅうぞう》の
小弓を持っている。
今の矢文の主は、この蒲生泰軒――と知って、左膳二度ビックリ....
「アイヌ神謡集」より 著者:作者不詳
,昔のお金持が 今の貧乏人になっている様です. 海辺に人間の子供たちがおもちゃの
小弓に おもちゃの小矢をもってあそんで居ります. 「銀の滴降る降るまわりに 金の....
「えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
行った. それを見て,幼児がこう言った. これ,ばけもの婆 小矢を作っておくれ
小弓を作っておくれ 模様ある鳥 彫刻した鳥を 射るのだから―― すると,ばけも....
「三国志」より 著者:吉川英治
き剛毅で、武芸をこのみ、脂粉霓裳の粧いも凛々として、剣の簪をむすび、腰にはつねに
小弓を佩き、その腰元たちもみな薙刀を持って室に侍しているというまことに一風変った....
「アイヌ宗教成立の史的背景」より 著者:知里真志保
づけて行ったあげく、手廻の品々を入れてある袋の中を手さぐり手さぐりして、イケマの
小弓、イケマの小矢を前にとりだし、大空のおもてをにらみにらみ、ひょうと射はなった....