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小引
「小引〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小引の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
とからしがきいたかッ」 「なにッ」 「よッ」 「はかったなッ」 「そうよ、知恵の
小引き出しは百箱千箱、こうとにらんだ眼《がん》は狂い知らずだ。張った捕《と》り網....
「階段」より 著者:海野十三
しりとつまっていた。広い読書机が二つほどすこし右手によって置かれ、左手には沢山の
小引出を持ったカード函が重っていた。そしてなによりの偉観は室の中央に聳え立つ幅の....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
ているプーシュキンの書斎にあった机のような型で、グリグリのついた足と、いくつもの
小引出しとをもって、いかにもロシアの古机であった。壁に、海洋を描いた画家として有....
「蠹魚」より 著者:宮本百合子
are not created things.” とあり、下半頁に、 第一篇。
小引。 第一課、眼所能見之物論 と、実に面倒な漢文で訳がついている。 第....
「本棚」より 著者:宮本百合子
れる。 父は詩をつくることと篆刻《てんこく》が少年時代の趣味だったそうで、楠の
小引出しにいろいろと彫った臘石があったのを私も憶えている。その少年が十六のとき初....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
畳の明りとりの格子《こうし》がとってあり、大長持《おおながもち》やたんすその他の
小引出しのあるもので天井まで一ぱいだった。中央の畳に緋毛氈《ひもうせん》を敷き、....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
しそ》のほが長く出ていた。 外《おもて》の窓の部屋に、硝子《ガラス》戸の戸棚と
小引出しがずっとならんでいたが、おしょさんの連合《つれあい》の商業《しょうばい》....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
っと、待ってね。」と、立ちもどって来て、茶箪笥の上に、針箱と同居している用箪笥の
小引出しから、判箱を出して、書留用紙に判を押して返した。 圭子が茶の間に、帰っ....
「両面競牡丹」より 著者:酒井嘉七
じましたし、それに、あれほども高価なものとはゆめにも考えませんでしたので、箪笥の
小引出しに、入れたまま、忘れるともなく、忘れていたのでございました。 こうした....
「現場の写真」より 著者:小酒井不木
なかったから、自殺でないことはすぐに分かった。そうして、座敷の隅にあった用箪笥の
小引き出しがこじあけてあって、中がからっぽになっているところから見ると、犯人は、....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
ん。もっともこれは関西の式といってもよく、大津や大阪あたりまで見られます。引戸や
小引出の多いもので、しばしばその横桟には透彫を施します。つい先日までは鉄金具の引....