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「小為替〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小為替の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:太宰治
を掻《か》きまわし、お金はあまり無かったので、けさ雑誌社から送られて来たばかりの小為替《こがわせ》を三枚、その封筒のまま二重廻しのポケットにねじ込み、外に出た。....
風の便り」より 著者:太宰治
をお助け下さって、ありがとう存じます。たしか二十円お借りしたと覚えて居りますが、小為替《こがわせ》にて同封して置きましたから、よろしくお願い致します。私も「へち....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
》、帽子屋へ御遣《おつか》わしの上、御縮め被下度候《くだされたくそろ》。縮め賃は小為替《こがわせ》にて此方《こなた》より御送《おんおくり》可申上候《もうしあぐべ....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
木さんが印税を持って来て、これが終りであった。 こっちも最終の払いをすませた。小為替と小切手で二万二千円ばかり、現金にて五千円ほど手許にのこった。 ◯岡東浩君....
幾度目かの最期」より 著者:久坂葉子
た。ハンドバッグの中には、その日のため貯めておいた千円札と百円札。それに、千円の小為替。それから、真珠のネックレスと、ダイヤやルビーをちりばめた指輪。風呂敷づつ....
高浜さんと私」より 著者:寺田寅彦
ものを貰って自分で自分に驚いたのは「団栗」という小品に対して高浜さんから送られた小為替であった。当時私は大学の講師をして月給三十五円とおやじからの仕送りで家庭を....
貞操問答」より 著者:菊池寛
分の部屋へはいると、さすがにふるえる胸を制して、為替をしらべてみた。金額二十円の小為替が、都合七枚、新子らしく、便箋へ簡明に走り書がついている。 こちらへ来ると....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
りにでも月日が過ごせれば、それで文句は言えなかった。 家のことを心配して、時々小為替券の入った封書などをよこすのは、かえって百姓に経験の浅い忰の正吾の方だった....
雑文一束」より 著者:平林初之輔
―外出していると急に火事が心配になることがある。 私は師範学校にいた頃、六円の小為替(その時分は三円ずつ二枚になっていた)を一級下の生徒に盗まれたことがある。....