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小豆粥
「小豆粥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小豆粥の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「わが町」より 著者:織田作之助
見えて、赤痢にもキナエンを服まされた。なお、病院で食べさせられる粥は米虫の死骸で
小豆粥のように見えるというありさま故、入院患者は減り、病死者がふえる一方であった....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
意味のものだ。 ちょうど家では二十日正月を兼ねて、暮れに生まれた男の子のために
小豆粥なぞを祝っていた。お粂、宗太、それから今度生まれた子には正己という名がつい....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ょうは珍しく風のない好い日ですね。きょううちのお正月です。元日にいなかったから。
小豆粥をこしらえて、おめでとうと云って寿江子、バラさん(榊原のバラ)、ひさ、私と....
「四季とその折々」より 著者:黒島伝治
それでもなにか期待の持てる張りあいのある気持で、藁をそぐってかざりをして茅の箸で
小豆粥を食べる。それがすむと、豆撒きの節分を待つ。 四季折々の年中行事は、自然....
「早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
だった。起抜けに今日様《こんにちさま》を拝んだ早耳三次が、花川戸の住居でこれから
小豆粥《あずきがゆ》の膳に向おうとしているところへ、茶屋町の自身番の老爺があわた....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
さぎちょう》と言って代々行われた土俗が遺っているのである。おなじく十五日、貴賤|
小豆粥《あずきがゆ》を炊くのは、平安の世のいわゆる餅粥の節供で、同時に毬杖《ぎっ....
「わが町」より 著者:織田作之助
ンだけは豊富にあると見えて、赤痢にもキナエンを服まされた。なお、粥は米虫の死骸で
小豆粥のように見えるというありさま故、入院患者は減り、病死者がふえる一方であった....
「日本の伝説」より 著者:柳田国男
三年の十一月二十四日に、一人の旅僧が来て食を求めたので、ちょうどこしらえてあった
小豆粥を与えると、その粥には塩気がないから、旅僧は不審に思いました。うちが貧乏で....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
の食物であって、それを中絶せずに、今なお農村では守っているのである。正月十五日の
小豆粥を始めとし、正式の粥には塩を使わなかった。その点だけは後々解しにくくなって....
「歳棚に祭る神」より 著者:柳田国男
、または少なくとも改まった食事だけは、女に調理させぬところがある。七草や十五日の
小豆粥だけは、男がこしらえるに定まっている家もある。それを神々と松飾りに供えるの....