小逕[語句情報] » 小逕

「小逕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小逕の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
たものか、庭のすみに小さな木戸を作って、その花園の母屋《おもや》からずっと離れた小逕《こみち》に通いうる仕掛けをしたりした。二人は時々その木戸をぬけて目立たない....
縮図」より 著者:徳田秋声
りて指先の凍るような井戸の水で顔を洗い、上半身をも拭いて崖はずれの処に開けた畑の小逕や建物のまわりを歩いていた。軽い朝風の膚ざわりは爽快だったが、太陽の光熱は強....
」より 著者:徳田秋声
しませんよ。」 女は別れる前に、ある晩笹村と外で飲食いをした帰りに、暗い草原の小逕を歩きながら言った。女は口に楊枝を啣えて、両手で裾をまくしあげていた。 「田....
百花園」より 著者:宮本百合子
紫苑が咲き乱れている。小逕の方へ日傘をさしかけ人目を遮りながら、若い女が雁来紅を根気よく写生していた。....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
車が通ってはおりません。両方がずっと田圃で、田の畷を伝って、畷とも道ともつかない小逕を無数の人影がうようよしている。田圃の中には燈火が万燈のように明るく点ってい....