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小部分
「小部分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小部分の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ていったが、その中から一般民衆の間に漏れ広がったのは実に言うにも足りないわずかな
小部分にすぎなかった。のみならず民衆の眼には博識ということは一種超自然的なものの....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
解釈及び方法までを談れば、一巻の書を成しても足らぬであろう。極※小さな部分の中の
小部分でもその通りだ。そういう訳だから、魔法の談などといっても際限のないことであ....
「転機」より 著者:伊藤野枝
ないのだ。 私がたまたま聞いた一つの事実は、広い世の中の一隅における、ほんの一
小部分の出来事に過ぎないのだ。もっともっと酷い不公平を受けている人も、もっと悲惨....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
られてあるのは、原本の一部分に過ぎない。近年『霊訓』続篇が出版されたが、これも一
小部分である。原本の大部は、目下英国心霊協会に保存されて居る。 第一....
「リギ山上の一夜」より 著者:斎藤茂吉
或処の小さい寺には、「雪の馬利亜」という名なども附いていた。 アルプス山系の一
小部分ともいっていい、この Rigi も十八世紀の中葉頃から、ぽつりぽつりと登山....
「日本文化私観」より 著者:坂口安吾
あり、しかも端倪すべからざる所がある。三十三間堂の太閤塀というものは、今、極めて
小部分しか残存していないが、三十三間堂とのシムメトリイなどというものは殆んど念頭....
「異妖編」より 著者:岡本綺堂
の空は青空にかがやいて、大川の水はなんにも知らないように静かに流れていた。旋風は
小部分に起ったらしく、そこら近所にも別に被害はないらしく見えた。ただこの小僧のす....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
番復興がはかどらないのは、宇治山田市。次が浦上であった。宇治山田の戦災はきわめて
小部分にすぎないが、その小さな焼跡は全然と云ってよいほど復興していなかった。それ....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
も、彼等とともにお互いに自らを顧みて、奮励一番、改革をなすべき時である。たとえ一
小部分なりとも、日本再建の使命をになう、映画界の指導者としての東宝は赤化組合に引....
「妖怪学」より 著者:井上円了
、思想を一点に集むることを得るによる。果たしてしからば、夢中のごときは、脳中の一
小部分発動して、他の大部分休止せるをもって、かえって思想を一部分に集めて、新工夫....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
連想の規則により、その平常想出し発見すべからざることをよく発見するは、一は脳の一
小部分ひとり醒覚して、他の部分ことごとく休息するをもって、その一部分に集まるとこ....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
ちには余り知られていなかった。展覧会が開かれても、案内を受けて参観した人は極めて
小部分に限られて、シカモ多くは椿岳を能く知ってる人たちであったから、今だにその画....
「城」より 著者:カフカフランツ
大変な仕事になってしまったな」と、村長はうなずきながらいった。「で、これはほんの
小部分にすぎないのです。主な部分は納屋にしまったのですが、大部分はなくなってしま....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
誤れり。そのいわゆる教育は、学校の教育に過ぎず。しかれども、学校の教育は教育中の
小部分にして、そのほかに種々の教育あり。まず、教育を分かちて間接教育と直接教育と....
「特殊部落ということについて」より 著者:喜田貞吉
殊部落なる旧エタ及びその類似の諸部族の如きは、過去におけるその多数の特殊民中の一
小部分たるに過ぎないのである。しかもその多数の特殊民が、何ら社会の疎外排斥を受け....