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「小量〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小量の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
硝子戸の中」より 著者:夏目漱石
めようとしてやまなかった。その時彼は私の見ている前で、始めて医者の勧《すす》める小量の牛乳を呑《の》んだ。それまで首を傾《かし》げていた医者も、この分ならあるい....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
、分泌量が減少する。偖、次は製薬法だ。壺から竹の皮へ移さなければならない。これへ小量の種油を雑ぜる。二十五日間天日に干す。尚暖爐を用いてもいい。乾いた所で薬研へ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
時ニ、煙草ハドウダト聞イタラ、呑ムガ修行中故ヤメテ居ルト云ウカラ、ソレカラソレハ小量ノコトダ、煙草ヲスウトモ修行ノ出来ヌコトハアルマイ、世間デハオマエヲ豪傑ダト....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
らいよいよ閉口して、臥床に横わって頻りに吐いて、終には胃にあるものは吐き尽して、小量の血を吐くまでになった。私は右の如く船嫌いとはいえ、さほど動揺に逢った事もな....
ちかごろの酒の話」より 著者:坂口安吾
か、理解してくれない人々とのツキアヒが何よりも苦しいのだ。 私の場合の如くに、小量のアルコールで酔つて眠りたい時に、今日の如くに、酒が薄かつたり、カストリが不....
西荻随筆」より 著者:坂口安吾
らないことはない。 西荻のアンゴ氏は、ビール一本の三分の一ぐらいで赤い顔になる小量の酒のみで、それ以上は飲まず、常にもっぱら女を口説いたそうである。 一人の....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
か利かない。つまり蓄積がきれているせいだろう。したがって、その反対に、蓄積すれば小量のんで利くことが成り立つわけで、事実その通りなのである。だから、第一日目だけ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
は、他家へ進物した中にも、本宅に残った中にも毒茸は存在しなくて、向島の寮へ届けた小量の中にだけ毒茸が混入していたのである。そこで、京都の松茸の売店も、それを買っ....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
価格の軸を切る。実際価格が無限大に達しなくても充分に高ければ、ある商品がその無限小量をも何人によっても需要せられないようになるであろうと、我々は想像し得る。しか....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
る道を準備するものである。そしてしばしば下層階級をして生命を維持すべきほとんど最小量の食物で生活するを余儀なからしめることにより、季節の不良によるちょっとした食....
わが工夫せるオジヤ」より 著者:坂口安吾
御飯は本当にやめてしまった。それで一向に痩せないのである。朝晩二度のオジヤもごく小量で、御飯の一膳に足りない程度であるし、パンなら四半斤、ソバはザル一ツ、あるい....
人生三つの愉しみ」より 著者:坂口安吾
法がなければ、酒を安く製造できる工夫をすることも、一つの方法だ。禁酒の薬よりも、小量の酒でたのしく酔えるような薬の発明の方が、理にかなっているように思われる。政....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
持ってきた。カルピス・ジンというのは珍しい。しかし、ジンの方は分るか分らぬ程度に小量でカルピスがほぼ全部。おまけに高いのである。こういうところが押すな押すなの混....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
のだ。 東京では薩摩いもの茎というのが秋になると山のように配給になった。それを小量ずつ御飯に混ぜて食えとでもいうのなら話は通じないこともないが、米の方がないの....
」より 著者:織田作之助
商売だす、ぼろいいうこっちゃ。しかし、ぼろいのは、当時のタングステン電球の中には小量の白金が使用されているのがあり、電球一万個に一匁五分見当の白金がとれるからで....