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「小難〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小難の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
男の髷《まげ》を切ることもある。つまりは顔でも切る代りに髷を切るのだから、大難が小難で済むようなものですが、昔の人間はそうは思わない。髷を切られるのを首を切られ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
事ですから、今さら後悔しても追っ付かない。その最中に事が露《ば》れて、まあ大難が小難で済みました」 「三八は高見《たかみ》の見物ですか」 「いや、それだから大難....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
を見忘れなかった。 「きのうはどうも……。でも、まあ、この風でこのくらいで済めば小難でした」 「小難はおめでてえが、なにか変死があるというじゃありませんか。焼け....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
い。一つ目小僧におどされて、十五両の鶉をまきあげられた方が、かれに取ってはむしろ小難であったらしく思われた。 「御苦労だが、その屋敷まで案内してくれ」 半七は....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
ど切りました。その当時でも、医者はそのくらいの療治を心得ていたのです。 大難が小難、小指の先ぐらいは吉原の花魁でも切ります。それで命が助かれば実に仕合せと云わ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
た。落雷が大地にひびいて、思わず膝を折ってしまったと、車夫は話した。しかし大難が小難で済んだわけで、もし私の車がもう一、二丁も南へ進んでいたら、どんな禍いを蒙っ....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
を心得ていて、蝮にかまれたと気が付くとすぐに応急の手当を加えるので、大抵は大難が小難ですむらしい。殊に蝮は紺の匂いを嫌うというので、蝮の多そうな山などへはいると....
」より 著者:岡本綺堂
ちゃで、帯までが解けて流れてしまったが、幸いに命だけは無事に助かったので、大難が小難と皆んなが喜んだ。命に別条が無かったとはいいながら、あんまり小難でもなかった....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
生ずる事があってもそれほど深く身に染みないが、面と向っては容易に親しまれないで、小難かしくて気ブッセイで堪えられなかったろう。とかくに気難かしくて機嫌の取りにく....
初めて西田幾多郎の名を聞いたころ」より 著者:和辻哲郎
学よりも一層その人物に対してである。哲学者などといえばとかく人生のことに迂遠な、小難かしい理屈ばかり言っている人のように思われるが、先生は決してそんな干からびた....
私本太平記」より 著者:吉川英治
内の若い郷党輩からも、お師として、慕われておるのを見ても」 「山家に住んで、ちと小難しげな書物など飾りたてておれば、田舎武者には、さも、めずらしかろう。――世の....