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小頭
「小頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
れば、鷹も次第に人の天額へ舞い下《さが》る事を覚えこみぬ。清八は取り敢ず御鷹匠|
小頭《こがしら》より、人を把るよしを言上《ごんじょう》しけるに、そは面白からん、....
「まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
ん。 やぎが蔦《つた》くう。 めうまが麦くう。 火ばしの一対 足なが、せむし、
小頭《こあたま》、眼《め》なし、 それなァに。 お月さま光る おじょっちゃん、....
「乱世」より 著者:菊池寛
った。みんなは、一斉に小助の方を見た。 「さあ! それじゃて」いちばん年輩の足軽
小頭が、小助の問を受けて答えた。「もう、なんとか御沙汰があるはずじゃが、もしかす....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
が俄然言葉を改め、ドドの頭上に片手を置いていったのである。 「これがね、いわゆる
小頭というやつだ。つまり、頭骨の発達がなく脳量がない。したがって、智能の度が低い....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、書役一人、歩兵斥候三人、おのおの一人ずつの小者を連れて集まって来ている。足軽の
小頭と肝煎の率いる十九人の組もいる。その他には、新式の鉄砲を携えた二人の藩士も出....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
であった。その時の福島方の立ち合いは、白洲新五左衛門と原佐平太とで、騎馬組一列、
小頭足軽一統、持ち運びの中間小者など数十人で関所を引き払った。もっとも、尾州方の....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
ごの思惑通り、こっちへ攫《さら》われて来たんだな」腕に蛭子《えびす》の刺青のある
小頭の蛭子三郎次である。 「それじゃアどこかに血で書いた、小菊の紙が落ちていなけ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
凄い火勢だ。どうして焼夷弾を消さなかったんだろう。 「……実にけしからん」 と
小頭が頭をふって怒りだした。 「この辺の邸は、どこも逃げてしまって、なかには犬っ....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
は、もう一時間早く、近海へ漁にでる棒受け網が出陣する。 烏賊虎さんは棒受け網の
小頭で、漁期は連日朝の二時にでゝ、夜の十時に帰る。家でねむることはない。黙って家....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
と云うことは皆様もお察しでございましょう。奉行は役宅へ帰りまして、「三宅島罪人|
小頭浪人浪島文治郎儀、流罪人扱い方宜しく且又当人島則を厳重に相守り候段、神妙の至....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
の人買が声をかけた。 片眼が潰れた大男で、その綽名を一ツ目と云い、この仲間での
小頭であった。「玄女さんが居ないというのかい?」 「玄女姐さんも居なければ、猪右....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
人の部下をお貸し致す。それに守られてご活動なされ。行動は一切ご自由でござる。次に
小頭小町の金太!」「へい」というと一つの人影が、群を離れて進み出た。「お前は二十....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
、邯鄲師、源氏追い、四ツ師、置き引き、九官引き、攫浚付たり天蓋引き、暗殺組の女|
小頭、いろいろの商売を持っております」
「うーん」とそれを聞くと山県紋也はこうい....
「或る部落の五つの話」より 著者:佐左木俊郎
一 禿頭の消防
小頭 或る秋の日曜日だった。小学校の運動場に消防演習があった。演習というよりは....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
夫を、女は運搬夫を受持った。若い二人は二人だけの採炭場を持っていた。そこでは又、
小頭の眼のとどかぬ闇が、いつでも二人を蜜のように押し包んだ。けれども例外というこ....