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「小鮎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小鮎の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
生哉 海苔の香や麦藁染むる縁の先 切凧のつひに流るゝ小川かな 陽炎と共にちらつく小鮎哉 いつ見ても初物らしき白魚哉 牡丹切て心さびしき夕かな 大西瓜真つ二つにぞ....
幻覚記」より 著者:豊島与志雄
のである。先ず八幡様と地蔵様とにお詣りをし、それから広い河原に行く。清い流れには小鮎や鮠がはねている。河原には、丸い小石のところもあれば、きらきらした砂のところ....
想い出」より 著者:佐藤垢石
につけて、静かに竿を上げ下げしたが、その日はどうしたわけか全く駄目で、田作ほどの小鮎が、二、三尾釣れたばかりであった。私は竿を河原へ投げ出して、木床の上へうずく....
香魚と水質」より 著者:佐藤垢石
氏の八度から十二度くらいを往復している。 銚子河口や江戸川から冬中、海で育った小鮎が淡水に向かうのは三月下旬から四月中旬へかけて、雪解水が出はじめた頃であるが....
父の俤」より 著者:佐藤垢石
やかな父を眺めた。いまから想い出しても、父は釣りが上手であったと思う。二間一尺の小鮎竿を片手に、肩から拳まで一直線に伸ばして、すいすいと水面から抜き上げる錘に絡....
水と骨」より 著者:佐藤垢石
盛りだという頃、九度から十一、二度を往復している。銚子口や江戸口から、海で育った小鮎が淡水に向かう三月下旬から、四月中旬へかけては、雪解け水の出はじめた頃で、そ....
とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
行った。 二 陽が射して来て、少し色の濁った皮膚が乾いて来た小鮎の並べてある笹籠を前に置いて、国太郎はまだ客を待っていた。実のところ今朝から....