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小鳥
「小鳥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小鳥の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母」より 著者:芥川竜之介
《ながなが》と横たわった親豚の腹に、乳房《ちぶさ》を争っているかも知れない、――
小鳥を見るのにも飽《あ》きた男は、そんな空想に浸《ひた》ったなり、いつかうとうと....
「鼻」より 著者:芥川竜之介
と、やがて、粟粒《あわつぶ》のようなものが、鼻へ出来はじめた。云わば毛をむしった
小鳥をそっくり丸炙《まるやき》にしたような形である。弟子の僧はこれを見ると、足を....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
首を打たれる事になっています。わたしの首は地に落ちても、わたしの魂《たましい》は
小鳥のように、あなたの御側へ飛んで行くでしょう。いや、悪事ばかり働いたわたしは、....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
れば、我々人間の霊魂《アニマ》は、その罪の軽重《けいちょう》深浅に従い、あるいは
小鳥となり、あるいは牛となり、あるいはまた樹木となるそうである。のみならず釈迦は....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
たしなめると、面白そうに彼の当惑《とうわく》を見守っていた二人の女たちも、一度に
小鳥のごとくしゃべり出した。
「ほんとうですわ。」
「どうして嘘だと御思い?」
....
「藪の中」より 著者:芥川竜之介
んとしてしまった。ああ、何と云う静かさだろう。この山陰《やまかげ》の藪の空には、
小鳥一羽|囀《さえず》りに来ない。ただ杉や竹の杪《うら》に、寂しい日影が漂《ただ....
「或る女」より 著者:有島武郎
ものになっていた。倉地の広い胸と太い腕との間に羽《は》がいに抱きしめられながら、
小鳥のようにぶるぶると震えて、
「ほんとうに離してくださいまし」
「いやだよ」
....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
はないだろうか。然しその推定は根柢的に的をはずれた悲しむべき誤謬なのだ。私がその
小鳥を愛すれば愛する程、
小鳥はより多く私に摂取されて、私の生活と不可避的に同化し....
「真夏の夢」より 著者:有島武郎
北の国も真夏のころは花よめのようなよそおいをこらして、大地は喜びに満ち、小川は走り、牧場の花はまっすぐに延び、
小鳥は歌いさえずります。その時一|羽の鳩が森のおくから飛んで来て、寝ついたなりで....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
の花が、屋根の上の小さな木箱のなかから、がてんがてんしていました。空色した二羽の
小鳥が、こどもらしいよろこびのうたを歌っていました。そのなかで、病人のおかあさん....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
しくなりました。そのそばから、涙はまたほほをつたわってながれました。あたまの上で
小鳥たちが、とちの木の木立のなかから、ぴいちくち、ぴいちくちさえずっていました。....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
耳をたのしくするということでした。その、おばあさまがおさかなとおっしゃったのは、
小鳥のことでした。だって、ひいさまたちは、
小鳥というものをみたことがないのですも....
「蜜柑」より 著者:芥川竜之介
まで見送りに来た弟たちの労に報いたのである。 暮色を帯びた町はずれの踏切りと、
小鳥のように声を挙げた三人の子供たちと、そうしてその上に乱落する鮮な蜜柑の色と―....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
、鶉の笛を吹くようなさびしい声もときおり近くの麦の刈株の残った畑から聞えてきた。
小鳥たちは別れの宴をはっていた。饗宴もたけなわと見えて、羽ばたいたり、さえずった....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
殺す必要があるので、狩猟ということを思い付いた。子供たちは、虫けらを見つけたり、
小鳥や、小さな動物を捕えたりすると、それを殺す。しかし、ただそれだけでは、われわ....