» 小鳩

「小鳩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小鳩の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
ベコベに、なんとかマトメてくれというお話があったんだよ。美代子さんのような可憐な小鳩を敵に廻しちゃ、私も地獄へ落ちなきゃならない。私も心を入れかえて、美代子さん....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
のよ。十年昔から、思いつめて成人したのよ。凄腕の大姐御らしいけどね。兄さんには、小鳩か天使のようにしか見えないらしいわね」 しばらく無心に煙の行方を見つめてか....
接吻」より 著者:神西清
。 「まだ何かあるか?」と中隊長がどなった。 「昨日の蹄鉄打換えの際、中隊長殿、小鳩号の蹄を傷つけました。軍医補が醋酸を加えた粘土をつけてやりました。目下列外へ....
」より 著者:竹久夢二
って言って雛鳥を寝かしていましたよ」 「だってあたし眠くないんですもの」 「山の小鳩も、もう親鳩の羽根の下へ頭をかくして コロ コロ コロ お休みって眠りました....
新ハムレット」より 著者:太宰治
れは、あたしの迎え火です。 花聟。(ホレーショー。) おお、抱いてやるとも、私の小鳩。 向うの森のあたりには、星がまばたいているだけだ。 あやしい者は、どこにも....
もの思う葦」より 著者:太宰治
わてふためいて居るヤコブは誰。キリストの胸のおん前に眠るが如くうなだれて居るこの小鳩のように優美なるヨハネは誰。そうして、最後に、かなしみ極りてかえって、ほのか....
旅へ出て」より 著者:宮本百合子
にまぼしくかがやきながら若い楓の木の間を赤い椿の花のかげをとびまわって居る四羽の小鳩の事も思い出された。 私は死ぬまでこの車にゆられゆられて行かなければならな....
胚胎」より 著者:宮本百合子
く。 寝ませ和子よ 水色絹の 帳の裡に 夢まどらかに バラの香りと小鳩の声の 夢の御国を おとのうまで ねませ和子よ 夢まどらかに…… ....
恐怖の季節」より 著者:三好十郎
私の友人に、風俗作家さんや肉体派さんたちの事を「コブタハ」と呼ぶ男がいます。「小鳩派かね?」と私が問うと「コブタ。小さい豚、小豚派作家だ」と言うのです。 そ....
恋と十手と巾着切」より 著者:山中貞雄
倉の宅の一室 棚倉伝八郎門弟共に囲まれて、 ほくそ笑んで居る。 側でお絹が小鳩の様に震えて居る。 S=長屋 三次はお絹の家の表戸に凭れて呆然として居る。....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
から一八郎の書屋を覗いた。 「うむ、来たか……」待ちわびていたらしい一八郎はすぐ小鳩の足の蝶結びを解いて、庭の巣箱へパッと放し、机の前に戻って、その雁皮紙の皺を....