少しく[語句情報] »
少しく
「少しく〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
少しくの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ったって、西洋じゃとても見られない景色かも知れない。』三浦『すると君は景色なら、
少しくらい旧弊《きゅうへい》でも差支えないと云う訳か。』私『まあ、景色だけは負け....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
にご》りのした大川のなま暖かい水に、限りないゆかしさを感じるのか。自分ながらも、
少しく、その説明に苦しまずにはいられない。ただ、自分は、昔からあの水を見るごとに....
「或る女」より 著者:有島武郎
いたか……(葉子はそういいつけられながら今まですっかり忘れていたのを思い出して、
少しくてれたように首を振った)……ええわ、じゃ電報を打ってから先に行くがいい。わ....
「星座」より 著者:有島武郎
は、たまたま我が耿々《こうこう》の志少なきを語るものにすぎずといえども、あるいは
少しく兄の憐みを惹《ひ》くものなきにしもあらじ。しかも古人の蹟を一顧すれば、たち....
「猫と色の嗜好」より 著者:石田孫太郎
は平太郎の三匹を置いて、赤い紐と、白い紐と、青の紐と此三種の異なりたる紐を出し、
少しく引摺って見た、然るに其結果は何れも赤紐に来たのである、更に此通りにして第二....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
をもっている。しかし「最終戦争論」が決して宗教的説明を主とするものでないことは、
少しく丁寧に読まれた人々には直ちに理解されることと信ずる。この論は私の軍事科学的....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
。続いて花の赤き同じ燈籠、中空のごとき高処に出づ。また出づ、やや低し。なお見ゆ、
少しく高し。その数|五個になる時、累々たる波の舞台を露す。美女。毛巻島田に結う。....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
に白鼻緒の藁草履を穿いて私の先きに立たれたのでした。序でにお爺さんの人相書をもう
少しくわしく申上げますなら、年齢の頃は凡そ八十|位、頭髪は真白、鼻下から顎にかけ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
究をした所で、従ってファラデー伝の中心点とも見るべき所である。それ故、その様子を
少しく述べて置こうと思う。この協会の創立は一七九九年で、有名なルムフォード伯すな....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
う。ですから僕は水には音あり、樹には声ある文章を書きたいとかせいでいる。 話は
少しく岐路に入った、今再び立戻って笑わるべき僕が迷信の一例を語らねばならぬ。僕が....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
しゃっちこばッたな、こいつあ日なしだ。」 とそのまま乱暴に引上げようとすると、
少しく水を放れたのが、柔かに伸びそうな手答があった。 「どッこい。」驚いて猿臂を....
「活人形」より 著者:泉鏡花
、二度毒刃を外して三度目に、得三が親仁を追懸け出でて、老婆に出逢い、一条の物語に
少しく隙の取れたるにぞ、いでこの時と泰助は、下枝を抱きて易々と庭口に立出づれば、....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
るのである。その危険をふせぐために、両足の指先へ力をこめて登って行かねばならぬ。
少しく急な傾斜を持つところになると、眼前へあらわれてくる一つ一つの樹幹のうち最も....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
る。後年、箕作博士が陸軍大学教官となって来られた際、一度この点を抗議して博士から
少しく傾聴せられ来訪をすすめられたが、遂に訪ねる機会も無くそのままとなったのは、....
「色盲検査表の話」より 著者:石原忍
界に認められるようになったのであります。 次に私は私の色盲検査表の特徴について
少しく申し述べたいと存じます。従来のスチルリング氏仮性同色表は色盲者の間違いそう....