少壮[語句情報] »
少壮
「少壮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
少壮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
その席で、小柄《こがら》で白皙《はくせき》で、詩吟の声の悲壮な、感情の熱烈なこの
少壮従軍記者は始めて葉子を見たのだった。
葉子はその時十九だったが、すでに幾人....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ごとだった。そのような大混乱の元は、なんであるかというと第一に、いつもの演習は、
少壮気鋭の在郷軍人会の手で演じていたのが、本物の空襲のときには、その在郷軍人たち....
「白妖」より 著者:大阪圭吉
の自動車ですから、切符なぞ売りません」 「なに、堀見?……ははア、あの岳南鉄道の
少壮重役だな。じゃあ、クーペの操縦者は、堀見氏だったんだね?」 「さあ、それが…....
「食魔」より 著者:岡本かの子
蛍雪館の主人に一ばん深く取入ってしまった。 蛍雪館の主人は、江戸っ子漢学者で、
少壮の頃は、当時の新思想家に違いなかった。講演や文章でかなり鳴した。油布の支那服....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
月二十五日、東京地方裁判所刑事部で、支倉喜平の第一回公判が開かれた。 裁判長は
少壮判事宮木鐘太郎氏で、立会検事は小塚氏、弁護人は能勢氏外三名、私訴を提起した二....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
という題詠の歌では有ろうか知らぬが、何様《どう》して中々素人では無い。「四十年前
少壮時、功名聊復自私期、老来不識干戈事、只把春風桃李巵《サカヅキ》」なぞと太平の....
「沈没男」より 著者:海野十三
に敵が殖えたのだ。軽巡アキレスとエジャクとの二隻が加わろうとしている」 二人の
少壮士官は、一しょに駈けだしていった。それを合図のように、シュペー号の主砲六門は....
「死刑の前」より 著者:幸徳秋水
運動などのような、もっとも熱烈な信念と意気と大胆と精力とを要するの事業は、ことに
少壮の士に待たねばならぬ。古来の革命は、つねに青年の手によってなされたのである。....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
ないと思いますが、彼は、この「シラノ・ド・ベルジュラック」の上演によって、一躍、
少壮にしてパリ劇壇の寵児となった劇詩人で、この芝居の空前の成功には三つの理由が挙....
「『演劇』あとがき」より 著者:岸田国士
ある同君の、きわめて率直な感想をきくことができた。 最後に、演劇年譜であるが、
少壮篤学の士中田耕治君に、非常に骨の折れる草案を作ってもらい、山田肇君に校訂をお....
「キビキビした青年紳士」より 著者:甲賀三郎
帝大土木科出身の
少壮技術者の創設にかかるものでN・K・倶楽部というのがある。この倶楽部に多分大正....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
うち、どんな泡が立っても、
しまいには兎に角酒になる。
(平土間にて喝采せざる
少壮者に。)
あなた方は大ぶ冷澹に聞いていますね。
好い子のあなた方の事だから....
「美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
遊ばしました。一日違いで、花もまた男児を産みました。同じ父君を持ちながら、一方は
少壮弁護士として羽振りのよい松波男爵の御嫡男達也様、やがて立派なお家を御相続遊ば....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
今なお残っていたからであろう。 その当時は小田切大使も宮本夫人もまだ若かった。
少壮外交官の彼と彼女とは到る処で話題の種をまきちらしていた。そして二人の関係は公....
「茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
たすら祈っていたから、この葉書の文句の中にあるように、自分の弟子分の歌人であり、
少壮の軍医たちの「勇健」と「奮戦」を、賞讃したのである。しかし、一たん短歌になる....